2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20001001
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
磯部 彰 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (90143841)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 秀高 埼玉大学, 教養学部, 教授 (30126007)
金 文京 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (60127074)
鈴木 陽一 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (00131722)
磯部 祐子 富山大学, 人文学部, 教授 (00161696)
高橋 智 慶應義塾大学, 付置研究所, 教授 (80216720)
陳 仲奇 島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (00326399)
加藤 徹 明治大学, 法学部, 教授 (80253029)
小松 謙 京都府立大学, 文学部, 教授 (00195843)
中見 立夫 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (20134752)
杉山 清彦 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (80379213)
|
Project Period (FY) |
2008-06-04 – 2013-03-31
|
Keywords | 乾隆朝 / 旧北平図書館本 / 盛世鴻図 / 勧善金科 / 万寿節 / 九九大慶 / 中国地方戯曲集成 / 年班 |
Research Abstract |
平成24年度は最終年度に当たるため、清朝宮廷演劇文化をめぐる研究の取りまとめを全員で実施した。研究代表者磯部彰は、研究論集『清朝宮廷演劇文化の研究』刊行のための編集、及び分担事項の『昇平宝筏』の諸本の比較を通して、旧北平図書館本が乾隆朝中期の過渡的鈔本であることを呈示した。 大戯研究では、大塚秀高が楊家将を主人公とした『昭代簫韶』及び『鉄旗陣』、『盛世鴻図』に取り組み、三者には、対象故事や編集年代に差異があることを示した。 鈴木陽一は、『昭代簫韶』のテキスト蒐集と分析に携わった。小松謙は、『勧善金科』の内容分析から、それには康熙以前の戯曲と張照ら廷臣の創作が混在することを明らかにした。金文京は大戯を見学した朝鮮使節の動向を、乾隆帝八旬の万寿節に焦点をあてて、燕行録からその戯曲観を探った。 節戯・地方劇では、磯部祐子が北京大学本九九大慶の収録作品の分析から、国家慶事を題材とした内容、節戯と民間応節戯との関係を明らかにした。加藤徹は清末以降の京劇俳優・楽人の経歴、及び宮廷演劇脚本と京劇脚本の比較から、京劇形成における宮廷演劇文化の影響を導き出した。 宮廷演劇文化を図書という面から分析した高橋智は、清廷の宮廷本の研究から、内閣大庫と京師図書館の蔵書の関係を明らかにした。一方、権力者の演劇利用については、陳仲奇が『中国地方戯曲集成』に焦点を当て、人民共和国の文化政策が戯曲作品の演目や出版にも関係していることを明らかにした。 清朝満洲帝国の王朝統治と宮廷文化については、杉山清彦が宮廷の儀典・楽舞などが満洲的伝統を引き、演劇を含めて治績顕彰・忠孝宣揚という面を重視していたことを明らかにした。中見立夫はモンゴル王侯の「年班」から漢族の演劇に対して冷淡であった点を示唆した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(33 results)