2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20059029
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Research Institution | Maebashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
南 康文 Maebashi Institute of Technology, 工学部, 教授 (40181953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
善野 修平 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (90313204)
松本 健 独立行政法人理化学研究所, 辻本細胞生化学研究室, 専任研究員 (60222311)
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Keywords | 分子シャペロン / 翻訳 / mRNA |
Research Abstract |
当初の研究計画にあるHsp90β遺伝子ノックアウトDT40細胞を使ったHsp90の翻訳制御への関わりを検討する前に、HeLa細胞を用いたHsp90機能阻害薬の実験により、本研究課題とも密接に関連するものと考えられる、mRNAの活性制御機構に関与していると言われる細胞質に局在する構造であるProcessing body(P body)の形成過程にHsp90が関わっている可能性が示唆されたことから、Hsp90がP body形成に関わる仕組みを明らかにすれば、その成果は、当初の研究計画の推進にも資するものと考え、この点の解明を先決問題として研究を進めることに方針を転換した。 Hsp90の機能を阻害する薬剤として広く使われている二種類である、ゲルダナマイシンとラディシコールをHeLa細胞に24時間、処理したところ、当初の予想であるP bodyの増大(Hsp90βノックアウト細胞の研究結果から、Hsp90量の減少がIgM重鎖の翻訳レベルでの抑制に関わっていることを見出したことから、Hsp90の機能阻害が翻訳抑制とカップルして出現するP bodyを更に誘導しているのではないかと推測した)とは全く反対に、顕著な現象が観察された。 そこで、Hsp90の機能阻害が影響を与えた標的は何か、それはおそらくHsp90のクライアントであろうが、その同定を目指して、解析を行った。その結果、P bodyに局在する翻訳開始因子であるeIF4E及びそのパー・トナー分子であり、eIF4Eの核移行を担っている4E-T(4E transporter)がその候補として上がって来たところであり、その可能性を検討し、Hsp90の関与の仕組みを解明する研究を続けている。
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Research Products
(7 results)