2009 Fiscal Year Annual Research Report
疾患のシステム的理解を目指したIL―1関連遺伝子欠損マウスライブラリーの作製
Project/Area Number |
20220009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩倉 洋一郎 The University of Tokyo, 医科学研究所, 教授 (10089120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西城 忍 東京大学, 医科学研究所, 助教 (60396877)
角田 茂 東京大学, 医科学研究所, 助教 (80345032)
藤門 範行 東京大学, 医科学研究所, 助教 (90447334)
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Keywords | サイトカイン / 疾患モデル動物 / 自己免疫疾患 / Th17細胞 / 関節リウマチ |
Research Abstract |
動物細胞が分泌するサイカインと呼ばれる一群の蛋白質は情報伝達物質として機能しており、感染症、自己免疫、肥満、糖尿病、発熱、ストレス応答など種々の疾病の病態形成や生体の恒常性維持において重要な役割を果たしている。そのため、サイカインを標的とした治療法が開発され、創薬の分子標的として注目されている。これらの疾病は単なる個々の臓器、細胞の異常ではく、多くの因子が複雑に相互作用し病態発症に至ることから、個体レベルの解析が疾病の理解には必要である。本研究ではこれら疾病の新たな治療法の開発に資するため、実験動物学的立場からIL-1ファミリーおよびその下流遺伝子の系統的な遺伝子欠損マワスライブラリーを作製し、それらの遺伝子の機能と相互関係を解析し、生体システムの恒常性の維持や疾病における役割を解明することを目的とする。平成21年度までに新規5系統の遺伝子改変マウスの作製に成功し、選択した遺伝子背景への戻し交配を完了もしくは完了間近である。これらのマウスにおいてDCIR-KOマウスの機能解析により強直性脊椎炎モデルの樹立に成功し、DCIRが骨代謝を制御していることを明らかにした。またIL-1Ra-KOマウスを用いて脳内生化学分析を遂行しこのマウスが精神疾患のモデルに成り得ることを示した。その他、新規開発した遺伝子改変マウスの解析により免疫系および内分泌系におけるIL-1関遺伝子の機能について興味深い結果が出てきている。これらのマウスはこれまでに当グループで開発した遺伝子改変マウスと併せて、利用価値の高いバイオリソースとしてホームページ上に公開し、国内外の当該研究領域の研究者に供給した。さらに、これらの研究成果はNat.Med.,Nat.Imm.,Immunityなどを含む雑誌に原著論文として公表された。
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Research Products
(52 results)