2011 Fiscal Year Annual Research Report
史料デジタル収集の体系化に基づく歴史オントロジー構築の研究
Project/Area Number |
20222001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 譲 東京大学, 史料編纂所, 教授 (00164971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 伊徳 東京大学, 史料編纂所, 教授 (90143536)
保谷 徹 東京大学, 史料編纂所, 教授 (60195518)
久留島 典子 東京大学, 史料編纂所, 教授 (70143534)
山家 浩樹 東京大学, 史料編纂所, 教授 (60191467)
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Keywords | 日本史 / 史料 / デジタル画像 / アーカイヴハブ / 人物情報 / 時間・空間情報 / 歴史知識学 / オントロジー |
Research Abstract |
本研究の第4年目である2011年度において以下の研究を推進し、研究進捗状況の評価を受けた。 1)アーカイヴハブ(デジタル画像史料収蔵庫)構築の継続:デジタル撮影(ボーンデジタル)による史料収集の仕様を策定した。また、構築したアーカイヴハブに、東京大学史料編纂所が長年にわたり収集・蓄積した採訪史料マイクロフィルムからデジタル化した約210万コマ及びデジタル撮影データを、史料収集時の諸データ(所蔵者・所蔵機関、採訪年月日、史料群の名称など)とともにサーバー内にロケーションを決めて格納した。あわせて、作成・付与した一点目録データを40万件弱増やし、総計80万件弱とした。 2)システム開発:引き続き、採訪史料管理システムのうち、前年度にWebコンテンツ保護機能を実装し構築した一点目録データの検索システムHI-CAT PLUSを、史料編纂所閲覧室において公開した。 3)先端プロジェクトの推進:アーカイヴハブのデジタル画像史料群を基盤にして、各研究課題に沿った画像とテキストの研究を進め、奈良文化財研究所システムとの連携を推進し、秋田県公文書館と具体的な協議を進めた。 4)史料デジタル化に関する確認作業の実施:収集史料のデジタル化と公開(原則的にはイントラネット公開)に関して、史料編纂所内において確認作業を行なった。 5)「画像電子学会年次大会」(6月25日、島根県くにびきメッセ)、「日本資料専門家欧州協会」(9月8日、英国Newcastle大学)、「日本古文書学会第44回大会」(9月25日、国学院大学)、「じんもんこん2011」(12月10日、龍谷大学)等において研究成果を報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
デジタル化作業は想定以上に進行し、ほぼ完了する目処がついた。メタデータ・一点目録データ、並びに策定した仕様に基づくデジタル撮影等も順調に進展している。システム開発や先端プロジェクトの推進なども具体的に進捗し、一部については公開した。これらの点については、2011年10月に審査結果開示があった研究進捗状況調査においてA評価を受けており、また成果の公開に関しても、審査期間中の7月1日に史料編纂所閲覧室において、40万件に及ぶ史料画像の簡易検索システムを公開するなど、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1)前年度までに想定以上に進行したデジタル化作業を整理し、完成に近付けるとともに、デジタル撮影による史料画像、メタデータ・一点目録件数の蓄積を進め、構築したアーカイヴハブを充実させる。 2)システム開発の成果である簡易検索システム・m-Cat Plus等の公開を進め、更なる機能を検討して利便性を向上させる。 3)先端プロジェクトに関する具体的な成果を実現し、次の段階へ展開するための基礎を形成する。 4)史料デジタル化に関する確認作業を継続的に実施する。 5)研究集会を実施し、これまでの成果を報告し今後の課題を総括する。
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Research Products
(27 results)