2008 Fiscal Year Annual Research Report
木簡など出土文字資料釈読支援システムの高次化と綜合的研究拠点データベースの構築
Project/Area Number |
20222002
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Research Institution | National Research Institute Cultural Properties, Nara |
Principal Investigator |
渡辺 晃宏 National Research Institute Cultural Properties, Nara, 都城発掘調査部, 史料研究室長 (30212319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 正樹 東京農工大学, 共生科学技術研究院, 教授 (10126295)
耒代 誠仁 東京農工大学, 大学院・工学府, 特任准教授 (00401456)
馬場 基 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 史料研究室研究員 (70332195)
山本 崇 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 主任研究員 (00359449)
浅野 啓介 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 史料研究室研究員 (50435905)
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Keywords | 木簡 / 出土文字資料 / OCR / データベース / 漢字 |
Research Abstract |
木簡など出土文字資料の釈読支援システムの高次化字体解読を支援するパターン認識・検索技術、解読結果の補完・検証を支援する文脈処理技術の改善など、木簡解読に有効な情報の拠点データベース内での検索に必要な技術研究を行った。また、木簡解読を直接支援し、拠点データベースの拡充の実現に欠かせない画像処理技術の研究、研究成果を利用者に提供するインフラストラクチャーである木簡解読支援システムの改善も実施した。 木簡など出土文字資料の綜合的研究拠点データベースの構築旧基盤(S)で開発・公開した文字画像データベース「木簡字典」のFLASH化実現の見通しを得、文字画像切り出しソフト(Mojiga)を改良し、時代・地域を越えたデータの蓄積を図った。また、良質な文字データを残すための赤外線撮影に適したシステムの開発にも成功した。 別途作成中の木簡人名データベース内に構築した出土遺構年代観データベースによる出土地点情報とのリンクと、報告書の木簡解説の知識データベース化により、研究拠点データベースに相応しい内容の充実を図った。また、東京大学史料編纂所の「くずし字字典データベース」との共通検索システムを開発に着手し、出土文字資料研究拠点と文献史料研究拠点の連携という、画期的な研究協力が実現する運びとなった。 出土文字資料研究拠点機能の構築上記の成果を踏まえて、ヒューマンインタフェース、パターン認識、ネットワークなどに関する新しい手法・技術によって、利用者のインタフェースとなる木簡解読支援システムと、拠点データベースの礎となる「木簡字典」の有機的結合という本研究のゴールに一歩近づくことができた。国内外での評価も高く、一部の技術について特許の出願も果たした。
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Research Products
(22 results)