2012 Fiscal Year Annual Research Report
遊走細胞と神経細胞の極性形成を制御する分子ネットワーク
Project/Area Number |
20227006
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
貝淵 弘三 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00169377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 大輔 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (00381997)
渡辺 崇 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (10402562)
西岡 朋生 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70435105)
坪井 大輔 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80584672)
天野 睦紀 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90304170)
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Project Period (FY) |
2008-05-12 – 2013-03-31
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Keywords | シグナル伝達 / 遊走 / 細胞骨格 / 極性 / プロテオーム / 微小管 / 脳・神経 / 小胞輸送 |
Research Abstract |
本研究では遊走細胞と神経細胞をモデルシステムとし、細胞極性の獲得・維持機構を制御するシグナル伝達機構の解明を行った。1.遊走する繊維芽細胞の極性形成機構の解析:本年度、我々は遊走細胞におけるRacの活性化パターンを全反射顕微鏡下で可視化し、しばしば接着斑部位でRacが活性化されていることを見出した。さらに、Par複合体の一つであるaPKCがTiam1のN末端をリン酸化すること、このリン酸化によりTiam1が活性化して接着斑へ濃縮することを見出した。これらのことから、遊走細胞の接着斑で活性化型Tiam1がRacを活性化することで接着斑のターンオーバーに寄与することが示唆された。2.神経細胞の極性形成機構解析:我々はPar3の新規結合蛋白質としてErkを同定し、ErkによるPar3のリン酸化がPar3とKIF3の結合を負に制御することを見出した。神経細胞の極性形成過程でPar3が軸索遠位部でリン酸化されること、このリン酸化が軸索遠位部でのPar3の濃縮に必要であることを見出した。さらに、生体内での軸索形成がPar3遺伝子発現抑制により阻害されること、リン酸化残基に変異を導入したPar3の変異体ではレスキューされないことから、ErkによるPar3のリン酸化は培養細胞のみならず生体内での神経細胞の極性形成にも必須であると考えられる。3.遊走細胞と神経細胞の両システムに関係する解析:我々はリン酸化酵素・脱リン酸化酵素阻害剤を用いた新規基質同定法を開発し、14-3-3によってリン酸化蛋白質を濃縮することでRho-kinaseの新規基質の同定を試みた。その結果、我々は百以上の新規基質を同定することに成功した。これにより、リン酸化酵素Rho-kinaseによる極性制御機構を包括的に解明した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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