2008 Fiscal Year Annual Research Report
High throughput sequencerによる癌のエピゲノーム解析
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20229005
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
西川 伸一 The Institute of Physical and Chemical Research, 幹細胞研究グループ, グループディレクター (60127115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樽井 寛 独立行政法人理化学研究所, ゲノム資源解析ユニット, ユニットリーダー (90342815)
永井 謙一 財団法人先端医療振興財団, 研究開発部, 部長 (50470208)
伊藤 光宏 神戸大学, 医学部, 教授 (50362794)
錦織 千佳子 神戸大学, 医学研究科, 教授 (50198454)
松井 利充 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (10219371)
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Keywords | MDS / DNAメチル化 / 次世代シークエンサー / CpGisland / メラノーマ |
Research Abstract |
本年は、ゲノムワイドに遺伝子のメチル化を調べる方法の検討を研究の中心に置いた。また、研究への参加を呼びかけるためのインフォームドコンセント(IC)の作成、倫理委員会への申請等を進めている。 最初、完全なメチル化マップを作製する方法の候補として、抗体によるメチル化部位の精製後、sulfite処理し、454シークエンサーを用いて配列決定を行う方法を提案したが、パイロットトライアルの結果、マウスサンプルでさえ沈降されてくるゲノム情報が454の処理能力を超えることが明らかになり、十分な配列情報を得るためにはillumina,solexaシークエンサー以上の能力が必要であることが判明した。個体差の大きいヒトでの解析にはさらに高いシークエンサー能力が必要であるため、次年度からは理研オミックスセンターに依頼して、配列決定を進めることとした。完全なマップの代わりに、より簡便な方法の利用も可能であるが、困難であっても研究期間中に1-2例で完成させることが重要と考えている。代わりの方法としては、CHARM法、ビーズベースのinfinium assayが有望であり、後者については本年検討を行った。すでに樹立されているMDS細胞株をモデルとして、メチル化阻害剤処理前後でゲノムワイドのメチル化マップを作製した。期待通り、処理時間に比例してゲノムが脱メチル化されること、脱メチル化のされやすさが遺伝子領域により異なることも明らかになってきた。現在この階層性について研究を進めながら、チップを用いるCHARM法の検討を開始している。ICのフォームが完成したメラノーマについては現在患者さんの参加を呼び掛けており、参加が得られ次第infinium assayを用いた解析を進める。 次年度は、配列ベースの完全なマップ作成方法の確立を進めながら、患者サンプルについてはinfiniumで解析を進める予定である。
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Research Products
(8 results)