Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 和俊 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (30302813)
平田 智秋 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (80438895)
山田 憲政 北海道大学, 教育学研究科, 教授 (00210469)
木島 章文 山梨大学, 教育人間科学部, 准教授 (10389083)
北原 俊一 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (20286123)
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Research Abstract |
今年度は,周期ダイナミクスとしてブランコ漕ぎ,二者の対人ダイナミクスとして剣道とタグ鬼ごっこ,三者の対人ダイナミクスとしてサッカーの3対1ボール保持課題,集団ダイナミクスとしてサッカーゲームにおけるパス行動を主に解析し,論文化を行ってきた. サッカーの3対1ボール保持課題を対象とした三者のダイナミクスについては,群論に基づく対称性のホップ分岐理論を援用し,時空間対称性の破れと技能レベルとの関連を明らかにした.すなわち,3対1ポール保持課題における攻撃者は,空間的対称性を有する環状に結合された3振動子としてとらえることができる.したがって,その対称性の破れ方は対称性のホップ分岐理論から,完全な対称性を保持したパタン,回転パタン,部分逆位相パタン,部分同位相パタン,まったく対称性がないパタンの5つが予測される.実験結果からは,上級者では回転パタン,初心者では部分逆位相パタンが見られた.この結果は技能レベルによって対称性の破れ方が異なること,物理的な結合がなくても対称性ホップ分岐理論が援用できることを明らかにした. またサッカーゲームのパス行動においては,試合中の5分ごとの選手のパスを出す回数と受ける回数とその選手数との間には大規模ネットワークで見られるのと同様のベキ則が成り立つことが明らかになった.一方で,いわゆるハブは試合経過の中で変化しているという少集団で人数も固定のネットワークならではの特徴も見いだすことができた.さらには,三者がパスを回す三角形の数が多いときに攻撃が成功していることがわかり,三者の連携が重要であることが示唆された. そのほか,タグ鬼ごっこ,剣道,ブランコ漕ぎに関しては投稿中,あるいは投稿準備中である.
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