2009 Fiscal Year Annual Research Report
憲法の規範力の研究-憲法学と他の社会科学・法学との討議による検証
Project/Area Number |
20243004
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
戸波 江二 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (00103911)
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Keywords | 憲法 / 比較憲法 / ドイツ / 憲法の規範力 / 憲法と政治 / 憲法と行政・行政法 / 憲法と私法 / 憲法と刑事法・国際法 |
Research Abstract |
本共同研究の目的は、日本国憲法制定後60年を経て時代の転換点にある現在、日本国憲法が政治・社会・法の分野においてもつ、あるいはもつべき憲法の規範力について考察することにある。そのために、以下のような研究を行った。 (1) 6月6-7日、8月6-7日、9月18-19日、11月7-8日、12月5-6日、1月9、3月6目に、早稲田大学・上智大学にて、ドイツ憲法裁判所の判例研究を行うとともに、各テーマに関する報告と討論を行った。 (2) 9月9-12日、ドイツ・フライブクグ大学にて、日独共同研究「グローバリゼーションの下での開かれた国家」のテーマで、共同研究を行った。日本からは、20名ほどの連携研究者をドイツに派遣し、7名の報告者とともにドイツ側との研究の交換と討議を行った。憲法の規範力が国際法・EU法の国内法への要求によって相対化していること、他方、グローバリゼーションによって憲法の規範的価値が普遍化し、国際的には立憲主義の共通化が進んでいること、が明らかになった。 (3) 9月18-19日の共同研究に際して、ドイツケルン大学クラウス・シュテルン教授をお招きして、「基本法60年」のテーマで講演をいただき、戦後の独日の憲法政治の展開過程を比較する検討を行った。 (4) 2010年1月23-25日、「憲法の規範力」の研究を総括し、今後の研究計画をたてるために、冬季合宿を熱海で開催した。 (5) 平成21年度予算のうち、ドイツ・ミュンヘン大学ペーター・フーバー教授の招聘費用として100万円を平成22年度に繰り越した。
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Research Products
(5 results)