2011 Fiscal Year Annual Research Report
有機的ヴィジョンの構想力と経済統治のデザイン:世紀末~戦間期経済思想の国際比較
Project/Area Number |
20243015
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
深貝 保則 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (00165242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 智香子 東京外国語大学, 地域比較文化研究科, 准教授 (10274680)
栗田 啓子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (80170083)
高 哲男 九州産業大学, 経済学研究科, 教授 (90106790)
西沢 保 一橋大学, 経済研究所, 教授 (10164550)
矢後 和彦 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (30242134)
堂目 卓生 大阪大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (70202207)
井手 英策 慶應義塾大学, 経済学部, 准教授 (80337188)
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Keywords | 有機的ヴィジョン / 戦間期 / 経済統治 / 世紀末 / 国際比較 / 国際研究者交流(英仏) |
Research Abstract |
19世紀終盤以降、「進歩」と「自由」を軸にした先進国の経済統治の枠組は大幅に修正を迫られた。本研究課題の具体化として、ヨーロッパの主要国での思想展開を中心テーマとして研究集会を設定した。有機的ヴィジョンが統治とりわけ福祉国家の思想的基礎づけにとって占めた意義(Michael Freeden:オックスフォード大学、および深貝保則の両報告 )、優生学が経済思想に及ぼした影響(Annie Cot:パリ第一大学)、いわゆるイギリス理想主義の社会理論(Colin Tyler:ハル大学)、芸術を介した社会の文化的統合とイタリア自由主義(Axel Korner:UCL)、国際金融の20世紀初頭における展開と国S際機構による制度的調整(矢後和彦)、コーポラティズム(集産主義)の戦間期南欧における展開(Marco Guidi:ピサ大学、および Jose Luis Cardoso:リスボン大学の両報告)を配置した。 また、日程調整の都合のため繰越により2012年度に、Andrew Vincent(シェフィールド大学)および David Boucher(カーディフ大学)両名を招いて研究集会を開催した。いわゆるイギリス理想主義と並んで社会正義と幸福との概念的関連をめぐり掘り下げた検討を行なった。これに伴い、本研究課題の内容実施も両年度にまたがって進めた。 上記2回の研究集会を通じて、19世紀末から戦間期における時期において、制度、組織、生活習慣などが自ずと育つことに委ね、もしくはそれを補佐するという意味で「ソフトな統治」と、優生学のように強烈な社会的メッセージを伝え、あるいは一元的に定める税などの仕組みを活用するという意味で「ハードな統治」とが交錯する様相を、各国の歴史的個性と並んで思想の型として比較検討を果たした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)