2009 Fiscal Year Annual Research Report
健康とダンプビルに関する全国的調査と高湿度環境の緩和技術の最適設計法に関する研究
Project/Area Number |
20246092
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉野 博 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (30092373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 兼一 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (50293494)
岩前 篤 近畿大学, 理工学部, 教授 (90368283)
柳 宇 東北文化学園大学, 科学技術学部, 教授 (50370945)
伊藤 一秀 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (20329220)
三田村 輝章 足利工業大学, 工学部, 准教授 (10406027)
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Keywords | 健康 / 湿度環境 / アンケート調査 / 実験 / 実測調査 / 調湿建材 / 調湿効果 / 湿度計算 |
Research Abstract |
本研究は、平成20年度から23年度までの4年間の継続である。2年目である本年度の実績は以下の通りである。 1.実測による室内環境の実態把握 (1)昨年度に引き続き、詳細なアンケート調査を行い、統計的な手法によりアンケート調査の結果を分析し、居住者の健康と湿度環境の実態を把握した。 (2)アンケート調査の対象住宅の中から実測対象住宅を選定し、居住者に症状が見られる住宅(Case群)と居住者が健康な住宅(Control群)に分類した上で、夏期(梅雨期)と冬期に2度の実測調査(建物条件、温湿度、換気量、ホルムアルデヒド・VOC濃度、ダニ量、カビ数、結露及び建物への被害状況、家族の健康状況)を行った。実測結果より、健康被害を訴えている住宅とカビ等の微生物濃度および室内温度・湿度・換気量などの関連を検討し、ダンプビルの物理的な環境を解明した。 2.高湿度環境の緩和実験-単室実験室における実験 秋田県立大学の空調試験室に設置されているチャンバー並びに屋外実験棟の一室を用いて、換気量と調湿建材の設置面積並びに設置場所をパラメータとして吸放湿実験を行った。その結果、換気量の変化および調湿建材の設置方法より調湿効果に与える影響を定量的に把握した。 3.室内湿度分布の計算プログラムの開発 吸放湿がない場合の実験ケースを対象にCFD解析を行い、CFD解析の有効性を確認した。また、CFDプログラムと壁体内部の熱・湿気同時移動解析プログラムの連成計算を実行し、調湿建材を設置した実験ケースを対象に、精度検証を行った。湿気被害の予測には壁の吸放湿や湿度の空間分布を考慮すべきであることを確認した。
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Research Products
(14 results)