2012 Fiscal Year Annual Research Report
Nascent Chain(合成途上鎖)の分子生物学
Project/Area Number |
20247020
|
Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
伊藤 維昭 京都産業大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90027334)
|
Project Period (FY) |
2008-05-12 – 2013-03-31
|
Keywords | 翻訳制御 / リボソーム / 翻訳伸長停止配列 / アレストペプチド / SecM / MifM / ナッセントーム / polypeptidyl-tRNA |
Research Abstract |
1. 遺伝子発現調節機能を持つ合成途上鎖MifMの解析。枯草菌のタンパク質膜組込みモニターMifMは翻訳アレストを起こすことによって膜組込み因子YidC2の翻訳を制御する。この翻訳アレストが連続した4つのコドンで複数回起こることを発見し、MifMが自身の膜組込みが不全になるとYidC2の翻訳開始を活性化させる機構を提唱した。2.合成途上鎖群 (nascentome) の精製と同定。細胞内の合成途上polypeptidyl-tRNA分子群を化学量得る方法の開発を行った。新たに開発した合成途上鎖を通常のタンパク質から分離して検出する電気泳動法と組み合わせることによって化学量の合成途上鎖を純粋に得るため、Cetyltrimethylammonium bromide を用いた分画およびRNA調製カラムを用いた濃縮について検討した。各種スピンカラムの結合、洗浄、溶出の条件を検討し、polypeptidyl-tRNAの単離に適するよう条件を設定した。これによって、銀染色法で検出可能なpolypeptidyl-tRNA群を得ることに成功し、マス解析による同定を試みた。3.特定のタンパク質の翻訳伸長プロファイリング。N末端にHis6タグを持つASKAクローンを用いて、大腸菌の各タンパク質がどのような合成途上鎖(subnascentomeと命名)を生ずるのかを、精製翻訳因子を用いる試験管内翻訳系、および生細胞を用いたパルスラベル法、ニッケル親和性単離、電気泳動によるpolypeptidyl-tRNAの検出によって調べた。その結果、SecAタンパク質を始め予想外に多くのタンパク質において翻訳伸長の一時停止が起こっていることを見いだした。これによって現在進めている網羅的なデータ取得と伸長停止メカニズムの分類が可能となった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(10 results)