2009 Fiscal Year Annual Research Report
非侵襲性微小組織診断システムの導入による糖尿病治療のメディカルイノベーション
Project/Area Number |
20249057
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
里見 進 Tohoku University, 病院, 教授 (00154120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末永 智一 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (70173797)
藤盛 啓成 東北大学, 病院, 准教授 (50238622)
後藤 昌史 東北大学, 国際高等研究教育機構, 准教授 (50400453)
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Keywords | 糖尿病 / 細胞・組織 / 移植 / 膵島 |
Research Abstract |
膵島移植はこれまで主流であった膵臓移植に比し、安全・簡便・低侵襲といった多くの利点を備えた患者に優しい画期的治療法であるため、欧米の一部では既に保険適応となっている。しかし、移植効果の予見が極めて困難である事や、効果を発揮した場合においても現状では一人の患者の治癒に複数ドナーを要するという課題を有しているため、ドナー不足が深刻な本邦においては一般医療に至っていないのが現状である。この課題を解決するため、本研究においては膵島の活性・機能を迅速かつ的確に診断できるデバイスの開発、及びそのデバイス活用による革新的膵島分離システムの構築を目指している。本年度は、当初の研究計画にしたがい、まず膵島の呼吸活性の評価をマイクロチップ上で行うことを目的として,PDMSを材料としてマイクロウェル流路デバイスを作製し、膵島の代用モデルとしてマウス培養胚を用いた検討を行った。また、デバイス形状を考慮した呼吸活性応答の補正を行うことにより、高い再現性をもつ呼吸活性計測が可能であることを確認した。実際、デバイス内で培養を行ったところ,従来法と比較して遜色ない発生率を確認することができた。さらに、重力沈降法を利用することにより、シリンジポンプ等を用いた複雑な流体制御を行わずに、デバイス流路内での単一胚の呼吸評価にも成功することができた。一方、膵島自身の呼吸活性を正確に計測するシステムを確立するため、膵島に至適な組成を有し、かつマイクロ電極を阻害しない溶液のスクリーニングを行い、膵島専用の呼吸活性溶液を樹立することができた。本年は、実際に前臨床モデルである大動物の分離膵島の呼吸活性、エネルギーチャージの解析を行った。解析検討の結果、糖負荷前後における分離膵島の呼吸活性の変動指数が移植後の膵島グラフト機能と有意に相関していることが判明し、有用な移植前評価法となり得ることが示唆された。
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Research Products
(17 results)