2008 Fiscal Year Annual Research Report
Nek2を標的にした包括的癌治療法の開発とそのトランスレーショナルリサーチ
Project/Area Number |
20249062
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
二村 雄次 Aichi Cancer Center Research Institute, 総長 (80126888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 力 愛知県がんセンター, 分子腫瘍学部, 研究員 (60303632)
梛野 正人 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20237564)
西尾 秀樹 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (30345897)
横山 幸浩 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80378091)
國料 俊男 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (60378023)
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Keywords | Nek2 / トランスレーショナルリサーチ |
Research Abstract |
<Nek2の基礎的研究と臨床病理学的研究> 胆管癌、膵癌細胞株へのNek2 siRNAの投与後、DNAアレイ法による網羅的遺伝子解析を行った。Nek2 siRNAの投与の有無により異なる遺伝子群の発現を認めており、現在解析中である。 <抗癌剤との併用による包括的治療法の開発> 胆管癌、膵癌細胞株を用いてNek2 siRNAと抗癌剤(5FU、CDDP、ジェムザール、タキソテール)併用時の効果について検討した。増殖能についてはMTTアッセイ、細胞死についてトリパンブルー色素排出試験を行った。いずれの抗癌剤においても抗癌剤単独投与時と比較してNek2 siRNA併用時に増殖抑制、細胞死の増強を認めた。 <担癌動物実験モデルを用いた包括的治療法の効果および安全性の検討> 1)蛍光色素標識Nek2 siRNAを用いた投与法の検討 膵癌肝転移モデルを作成し、蛍光標識したNek2 siRNAを投与した。蛍光顕微鏡によりNek2 siRNAの肝臓への導入は認めたが、肝転移への特異的な集積は認めなかった。 2)皮下発癌モデルによる包括的治療法の効果の検討 Nek2 siRNAと抗癌剤との併用について、まず大腸癌皮下発癌モデルに対してTS1を用いた先行実験を行った。Nek2 siRNAの単独投与群はTS1単独投与群とほぼ同様の効果があり、大腸癌においてもNek2 siRNAは有効性であった。しかしNek2 siRNAとTS1同時投与群ではNek2 siRNAの単独投与群、TS1単独投与群と比較して有効性を認めるも有意差はなかった。 Nek2 siRNAと抗癌剤の併用については、細胞株を用いた実験で有効性を認めており、皮下発癌モデルでは抗癌剤の種類、投与量、投与濃度、投与回数の検討が重要と考えている。 現在、胆管癌、膵癌皮下発癌モデルに対しても、Nek2 siRNAと抗癌剤の併用療法の有効性に関する実験を継続中である。
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