2011 Fiscal Year Annual Research Report
小児医療における病院/在宅/地域/をつなぐ高度実践看護師クリニックのシステム構築
Project/Area Number |
20249085
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
片田 範子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (80152677)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
及川 郁子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (90185174)
中野 綾美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (90172361)
三宅 一代 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (50364047)
|
Keywords | 高度実践看護師 / 小児看護専門看護師 / 小児医療 / 在宅支援体制 / 高度実践看護師クリニック |
Research Abstract |
小児看護専門看護師(以下、CNSとする)は各自が所属する施設において高度実践看護師クリニック(以下、看護外来とする)の開設、または運営を継続して実施した。その中でCNSは子どもと家族へのケア提供を行うとともに、研究の成果を明らかにするために必要となる研究データの収集を実施し、研究者とともに分析を行った。その結果、看護外来の開設・運営に関わるプロセスとCNSに必要な技術・役割、看護外来の効果とついて次のような成果が得られた。看護外来の開設・運営のプロセスに沿って、1)看護外来開設準備期以前には、「日常からのCNSとしての活動の基盤をつくる」という技術・役割、2)看護外来の開設に向けての準備期には、「組織に合わせた看護外来を明確化していく」「看護外来の開設に向けて組織からの協力・支援を得る」「看護外来におけるケア体制を整える」という技術・役割、3)看護外来の開始初期には、「看護外来において必要とされるケアを実践する」「看護外来を継続的に評価し、組織へのフィードバックを行う」という技術・役割、4)看護外来の維持継続期には、「看護外来において必要とされるケアを実践し続ける」という技徽・役割をCNSがとっていることが明らかとなった。また、看護外来を実施することによって、「子どものセルフケア能力の向上と意思決定への支援」「予防的な対応による入院率低下の可能性」という子どもと家族への効果だけでなく、「職種間での専門性の再認識とチーム医療の質の向上」という効果もあるということが明らかとなった。 また、研究の過程において、研究協力者であるCNSとCNS養成課程に在籍する大学院生を対象として、看護外来における高度な実践のために必要となる子どものフィジカルアセスメント能力の向上を目的とした研修会を昨年度よりプログラムを修正し、開催した。また、同時にCNSが獲得した手技の維持や確認を継続して行うことができることを目的として、研修内容をもとにしたDVD教材を作成した。
|