2010 Fiscal Year Annual Research Report
ソ連邦崩壊後のパミール高原地域の社会変容と持続的自然資源利用
Project/Area Number |
20251001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡邉 悌二 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 教授 (40240501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 一臣 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 教授 (40126652)
岩田 修二 立教大学, 観光学部, 教授 (60117695)
水嶋 一雄 日本大学, 文理学部, 教授 (00096918)
落合 康浩 日本大学, 文理学部, 准教授 (40246799)
泉山 茂之 信州大学, 農学部, 教授 (60432176)
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Keywords | 国際貢献 / エコツーリズム / 持続性 / 生態系保全 / 環境 / パミール高原 / 地生態学 / キルギス共和国:タジキスタン |
Research Abstract |
前年度に引き続き,タジキスタン・カラクル湖周辺およびキルギス・レーニン峰北面地域を中心に,室内分析と野外調査を進め,さらにタジキスタン南部ワハン回廊およびキルギスタン東部サリチャト・エルタシ保護区で野外調査を行った。カラクル湖周辺では特に家畜の移牧に関する野外世調査を行い,村ではオオカミと家畜の関係に関するアンケート調査を実施した。オオカミによる被害がキルギス側同様に深刻であることがわかった。キルギス側では,ツーリズムによってもたらされる収入の地元への貢献度についての聞き取り調査および家畜移牧による土地荒廃についての調査,エコツーリズム資源としての地名調査などを行った。また,ワハン回廊では,農業と観光インフラについての調査を行い,経済への観光の影響が急速に顕在化し始めたことを明らかにした。さらにサリチャト・エルタシ保護区では,マルコポーロシープの行動圏についての予察調査および保護区管理官から聞き取り調査を行い,今後の調査展開の基礎とした。 地元への研究成果の還元となるジオエコツーリズムマップについては,プロトタイプ版を作成した。今後は改善を行ったうえで出版を予定しており,さらにガイドブックの作成も予定している。 成果の一部を3編の投稿論文として公表し,さらに国連大学・地球環境ファシリティ(GEF)の開発プロジェクト支援(アウトリーチ)として,同プロジェクトのニュースレターで印刷した(英語およびロシア語)。また,成果の一部を修士論文および博士論文(各1編)として北海道大学に提出した。
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Research Products
(6 results)