2011 Fiscal Year Annual Research Report
台湾人の口述歴史の採集分析に基づく日本統治から戦後への台湾社会の転換に関する研究
Project/Area Number |
20251005
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
栗原 純 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (40225264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
所澤 潤 群馬大学, 教育学研究科, 教授 (00235722)
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Keywords | 台湾 / オーラルヒストリー / 植民地 / 高等女学校 / 白色恐怖 / 日本語世代 / 高砂族 / 南洋群島 |
Research Abstract |
(1)オーラルヒストリーと本研究全体に関する研究会8月7日、東京女子大学で、第12回台湾オーラルヒストリー科研費研究会を行った。講師は、高知県立大学文化学部の飯高伸五講師で、報告題目は「旧南洋群島パラオにおけるオーラルヒストリー採集体験」であった。また、第4回から第7回及び第9回の記録を、研究活動を公開する冊子『台湾口述歴史研究』の第6集、第7集として発行した。第4回からの第6回におよぶ研究会では、戦後沖縄における引き上げ者からのインタビュー体験、朝鮮総督者関係者からの録音記録の文字化、あるいはインドネシア元南方特別留学生への聴き取りなどが報告され、これらは第6集としてまとめられた。これらの報告は本科研以前において実施されたオーラルヒストリーの分野における貴重な活動の記録であり、報告集を出すことにより成果を共有することができるものと思われる。また、第7集には、日本敗戦後の台湾の言語事情についての報告、あるいは台湾の教育史に関する現地調査の報告がまとめられている。 (2)オーラルヒストリー採集・編集・公開の作業メンバーが本科研費、または別の経費で台湾に出張し、オーラルヒストリーの採集を実施した。本年度採集録音したオーラルヒストリー、及びこれまでに研究分担者が蓄積してきた未整理の録音記録の文字化編集作業が速記業者によって行われた。 文字化編集は、本年度約18名分、および研究会記録2回分で合計約87時間分が納品された。一連の作業は日本語世代台湾人の日本統治から戦後への転換の体験の肉声を研究資料としてアクセスできるようにするために必要な、重要な作業である。 (3)資料収集とデータベース作成オーラルヒストリーの文字化に際して必要な台湾の人名、地名のデータをコンピュータに入力する作業を行った。
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Research Products
(9 results)