2009 Fiscal Year Annual Research Report
大規模災害被災地における環境変化と脆弱性克服に関する研究
Project/Area Number |
20251011
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
林 勲男 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 准教授 (80270495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 良男 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 教授 (60148294)
高桑 史子 首都大学東京, 人文科学研究科, 教授 (90289984)
田中 聡 富士常葉大学, 環境学研究科, 教授 (90273523)
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Keywords | 文化人類学 / 自然災害 / 脆弱性 / 環境対応 / 民族誌 |
Research Abstract |
2009年度は、初年度の実績を踏まえて以下の研究活動を展開した。 金谷はインド西部地震後の復興について、とくにダマルカー村と移住村で移住経過に焦点をあてた調査を実施した。林はパプアニューギニアにおいて、アイタペ津波災害後の再定住地での土地権問題と生業について現地調査を実施した。 2004年のインド洋地震津波災害被災地調査として、高桑は、昨年度に選定したスリランカ南岸の新たに建設されたコミュニティと周囲の環境との関係に関して調査をおこなった。インドネシアのバンダアチェでは、齊藤が紛争事例を中心に、土地権を定める複数の法とその解釈および紛争当事者の戦略に関するデータを収集した。タイ南部での調査を予定していた柄谷と鈴木は、柄谷の体調不良により年度内の現地調査が不可能になったため2010年度に延期し、被災後の住民生活の変化と観光産業の動向に関する聞き取り調査を実施した。そのために必要とする経費は、2009年度から2010年度への繰り越しが認められた。インド南部の被災地調査を、杉本星子に研究協力者として依頼し、復興における村落内の寺院の役割と社会ネットワークの構築に関するデータ収集を実施した。比較研究の観点から、田中はインドネシアのパダンにて2009年9月発生の地震・津波災害の復興に関して、またフィリピンのマリキナ市においては洪水災害に関する行政の対応に関してデータを収集した。 杉本良男・牧・山本の3名は本年度は現地調査を実施せずに、杉本と牧は昨年度収集したデータの分析を行ない、山本はこれまで収集したデータの分析を踏まえ、恒久住宅と住まい方に関する論文の執筆に従事した。
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Research Products
(35 results)