2008 Fiscal Year Annual Research Report
伝統技能の保存継承のための技能素の解明と技能教授用の匠伯楽システムの開発
Project/Area Number |
20300037
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
辻野 嘉宏 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (20172009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 雄 京都工芸繊維大学, 情報科学センター, 教授 (70226190)
岡 夏樹 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20362585)
小山 恵美 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (80346121)
芳田 哲也 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (00191601)
寶珍 輝尚 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00251984)
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Keywords | マルチモーダルインターフェース / ユーザインターフェース / 伝統産業 |
Research Abstract |
技能素の解明班:「一人親方」と称する様々な伝統産業職人の匠の技について,筋電図やビデオ分析から得られた身体動作の特徴と動作時の使用筋肉,および運動強度や注視点(眼球運動)の蓄積データを使用して動作・眼球運動・使用筋肉・強度等を軸とする多次元空間内にマッピングを行った。その結果,「茶道」における「お手前」の動作について,高度熟練者の注視点は一点に集中することなく道具と主要動作部位を広範囲で注視し、さらに動作よりも視線の動きが先行する傾向が認められた。しかし非熟練者の視線は一点に集中し、動作が不安定であった。これらの比較結果から茶道お手前における匠の技「こつ」を成立させている技能素は、視線と動きのタイミングに存在する可能性が示唆された。 匠伯楽システム開発班:本年度は,「仮想鏡」システムの実用的拡張にかかるインタフェースを検討した.動作を学習するためのシステムである「仮想鏡」においては,ユーザには直接それが動作している計算機を操作することができない.そこで,1)音声入力,2)ジェスチャ入力,3)その融合手法,の3種類のモーダルを用いてインタフェースを実現し,学習の際のユーザ行動に影響が少なく,より効率的に学習が実現できるインタフェースを比較検討した.モーションの再生・停止・早送りなど,学習のための基本機能に対して実験的に評価を行った結果,操作が即時フィードバックされるために学習への影響が強く現れると考えられる「再生」「一時停止」などの操作にのみ音声入力を用い,それら以外の操作には操作系の理解が容易なジェスチャ入力を用いる融合手法が有効であることが示された.
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Research Products
(9 results)