2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20300069
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
加藤 宏明 独立行政法人情報通信研究機構, ユニバーサルメディア研究センター超臨場感システムグループ, 専門研究員 (20374093)
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Keywords | 知覚認知学習 / 音声言語情報処理 / 聴覚 / 時間的側面 / 韻律 / 音声言語習得 / 国際情報交換 / 大韓民国:タイ:アメリカ |
Research Abstract |
本研究の目的は,音声の韻律的側面の知覚について人間が内的に行う処理を模擬した計算アルゴリズムを構築し,それを利用して第二言語習得を支援することである。より具体的には,リズムやテンポなどの時間構造と基本周波数の時間変化パターンを対象に,学習者の発話の良し悪しを客観的に評価するしくみを提供する。 平成22年度は,後半期の活動を円滑に進めるため、これまでに蓄積された音声データの処理に注力した。特に,時間的に精度が高くかつ音声学的に精密な音韻ラベリングを実現するため,手動ラベリングにおける統一基準を定め,文書化した。その他の主要な成果は以下のとおりであった。 韓国語話者による日本語長短音韻の聞き取り学習実験の結果を英語話者によるものと比較することで,学習者の母語に依存した学習傾向のあることが明確になった。この結果は,韻律知覚モデルの構築において言語固有の要因として取り入れる。 基本周波数の時間変化パターンによって人がリズムを感じる際に支配的にはたらく音響手がかりを見積もった。この成果を発展させることで,学習者の発話の良し悪しを客観的に評価するしくみを設計することが可能となる。 また,当初予定どおり,音声言語処理の国際会議(INTERSPEECH 2010)のサテライト会議として第二言語音声研究に関する国際ワークショップを9月に開催した。早稲田大学「ことばの科学研究所」,国際音声コミュニケーション学会「教育のための音声言語技術分科会」等との共催であった。
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Research Products
(17 results)