2010 Fiscal Year Annual Research Report
MRI四次元解析による深部筋収縮動態の評価および深部筋トレーニングの効果検証
Project/Area Number |
20300228
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
市橋 則明 京都大学, 医学研究科, 教授 (50203104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪山 直生 京都大学, 医学研究科, 教授 (90261221)
池添 冬芽 京都大学, 医学研究科, 講師 (10263146)
建内 宏重 京都大学, 医学研究科, 助教 (60432316)
大畑 光司 京都大学, 医学研究科, 講師 (30300320)
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Keywords | 深部筋 / トレーニング / 股関節 / 姿勢制御能力 / 姿勢アライメント |
Research Abstract |
股関節深部筋に対してのトレーニングとして股関節外転位での股関節内旋運動を行い、姿勢制御能力や姿勢アライメントへ与える即時効果を検討すると同時に負荷量(低負荷・高負荷)の違いがどのような効果の違いを生じるかを検討した。健常成人女性28名を対象に、無作為に低負荷トレーニング群10名(以下低負荷群)、高負荷トレーニング群8名(以下高負荷群)、コントロール群10名の3群に振り分けた。トレーニングはセラバンド(低負荷:黄色、高負荷:黒)を用い腹臥位、股関節外転位、膝関節90度屈曲位の肢位で股関節内旋運動を可動域全範囲で行った。トレーニング効果判定のための測定項目として姿勢制御能力(静的・動的)と姿勢アライメント(静的・動的)を評価した。 股関節内旋トレーニングの効果として、低負荷群・高負荷群ともに片脚立位における静的姿勢制御能力の向上に効果があることが示唆された。さらに低負荷トレーニングでは、静的アライメントにおける前額面上の骨盤や体幹の傾斜角度を減少させ、また高負荷トレーニングでは、動的姿勢制御や動的アライメントにおける前額面上の骨盤の傾斜角度を減少させることが示された。 本研究により、姿勢制御能力や姿勢アライメント向上に対し、股関節深部筋へのアプローチが有効な手段の一つになるのではないかと示唆された。しかし、深部筋トレーニングによって、実際に股関節深部筋が萎縮した高齢者や股関節疾患患者の姿勢制御能力や姿勢アライメントが向上するのかについては明らかではなく、今後さらなる研究が必要である。
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