2009 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の生活機能向上と安全を考慮した衣服設計のための動作対応型全身ボディの開発
Project/Area Number |
20300238
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
大塚 美智子 Japan Women's University, 家政学部, 教授 (30233183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福原 衣麻 日本女子大学, 家政学部, 助手 (10440075)
平井 郁子 大妻女子大学, 短期大学部・家政科, 准教授 (30389895)
高野倉 睦子 神戸女子大学, 家政学部, 准教授 (40183438)
島津 大宣 日本女子大学, 家政学部, 教授 (40060678)
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Keywords | 高齢者 / 体型 / 座位姿勢 / 歩行特徴 / リアルボディ / 動作対応型ボディ / 動作解析 / 三次元計測器 |
Research Abstract |
HQLデータの座位計測値を含めた分析により高齢者の体型特徴を抽出し、特徴的体型を示す高齢者3名の被験者について高齢者リアルヌードボディ作成のために詳細な体型分析を行った。あわせて動作対応型リアルボディ設計のために非接触三次元計測と三次元動作解析を行い、若年者との比較から高齢者の体型特徴と歩行特徴の詳細な分析を行なった。動作解析は腕の振り角度や歩行速度とストライドの関係や膝関節、股関節角度の変化、動作に伴う皮膚の伸展量などを三次元動作解析ソフトIMPRO-3Dにより求め、高齢者の動作時の標準姿勢について検討した。HQLデータを用いた主成分分析の結果、後期高齢者の体型特徴を表す因子として体格の大小,肥満・痩身度の他に、座位における前湾姿勢の因子、肩部の水平方向の前湾の因子、乳房の下垂の因子が抽出された。これらの姿勢因子を開発予定のボディの基本体型因子とすることを確認した。また高齢者の日常姿勢として立位と座位に着目し分析した結果,立位での高径項目の平均値の減少に対して、座面上の高径項目の平均値が減少する割合、とくに上半身の高径の減少が大きいことがわかった。また動作対応型ボディ設計のために、高齢者3名と若年者3名の立位姿勢、歩行姿勢における75項目,座位姿勢における68項目の三次元計測を行った。立位姿勢に対する変化は、歩行姿勢では肩部や背部項目は増加し、胸部項目は減少した。座位姿勢では、座位背幅、座位肩甲骨下角間距離が増加し、背面が開き丸まった姿勢になることが示された。高齢者の場合、姿勢変化による脊柱の湾曲や肩部の前後移動が体表長に影響し、背部や胸部は動きに合わせて増減し、肩部から腹部にかけては減少、腹部や臀部は周径、厚径等も増加することがわかった。また動作解析から,歩行における高齢者の姿勢は若年者よりも前傾しており、歩幅が狭く、転子点の位置が低く、ウエスト基点の上下動が小さいことが明らかになった。
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Research Products
(24 results)