2010 Fiscal Year Annual Research Report
実践的指導力を育成する学部・大学院一貫の理科教員養成カリキュラムの研究
Project/Area Number |
20300259
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
磯崎 哲夫 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90243534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 武広 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (50116646)
中條 和光 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90197632)
三好 美織 広島大学, 大学院・教育学研究科, 講師 (80423482)
平野 俊英 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (70325033)
佐藤 崇之 弘前大学, 教育学部, 准教授 (40403597)
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Keywords | 教員養成教育 / 教育実習 / 教職的教養 / 科学的素養・科学的リテラシー |
Research Abstract |
本年度は、研究の目的に従い下記の研究を行った。 【科学的素養の枠組みと教職的教養の枠組みの研究】 1)諸外国のうちフランスでは、義務教育段階における科学教育では、一貫して科学的素養の育成を目指す教育プログラムと評価基準が作成されていることを明らかにした。 2)物質科学的教養に関して、純粋科学以外の「科学について」の内容を教員養成教育段階における教職的教養に導入して試行し、課題を明らかにした。また、生命科学的教養に関しては、義務教育段階における日常生活との関連を重視して、保健体育との合科的学習内容を理科の授業に取り込み試行し、その有効性を確認した。 【理科授業の分析と教職意識に関する分析】 1)フィンランドとの共同研究において、「電気」分野を設定し、中学校段階における授業分析(ビデオ分析、教材教具分析他)を継続的に実施している。フィンランドと日本の授業方略(学習指導案の作成の有無や宿題の意味など)に違いがあることが結果の一部として明らかとなった。 2)教育実習生(3年次)に対して教育実習前後で、教職に関する意識調査を行った。その結果、課題として教科内容の知識・理解が教育実習後より高くなったこと、などが明らかとなった。次に、理科専攻学生に対する教員としての意識調査を行った。その結果、実習前後では教師と生徒の関係に関する意識の変化などが認められた。この他に、理科専攻学生に対して科学的素養(科学的リテラシー)に関する調査を行った。その結果、90%以上の学生の意識が、西條ら(2010)の第2クラスター「科学好き」タイプに分類され、社会人として望ましい第1クラスター「全方位タイプ」は極僅かであること、などが明らかとなった。 その他に、日本理科教育学会全国大会課題研究で「持続可能な教師教育の課題と展望」について報告した。
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Research Products
(7 results)