2011 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄の亜熱帯環境を生かした自然科学教育の実践的研究
Project/Area Number |
20300261
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
松田 伸也 琉球大学, 教育学部, 教授 (30157317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉尾 幸司 琉球大学, 教育学部, 教授 (20433089)
伊藤 彰英 琉球大学, 教育学部, 教授 (60273265)
立石 庸一 琉球大学, 教育学部, 教授 (80114544)
田吹 亮一 琉球大学, 教育学部, 教授 (60155231)
馬場 壮太郎 琉球大学, 教育学部, 教授 (10347122)
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Keywords | 沖縄 / 亜熱帯 / 科学教育 / 教材 / フェノロジー / たたら / 火成岩 / 蛍光X線 |
Research Abstract |
沖縄島都市圏の残存植生を小中学生の野外活動・自然学習の場とし、そこに野生している植物を教材としてより一層活用するため、那覇市の末吉公園と西原町の琉球大学構内に野生している維管束植物を詳細に調べ、フェノロジー調査結果を網羅した目録を作成した。この調査から、オキナワヤマコウバシなど沖縄県の絶滅危惧種や植物地理学上重要な植物を多く確認した。また沖縄群島の離島の植物地理学上重要な久高島の現地調査を行い、標本・資料の収集に努め、植物相についてまとめた。微化石の教材化のため、沖縄島羽地内海の干潟~河川下流の貝形虫群集と環境要因の関係について調べ、52属、74種の貝形虫種を識別し、それらが海生種、汽水性種および淡水性種の3つの種グループにまとめられることを認めた。琉球大学資料館の「学校ビオトープ見本園」を利用した特別支援学校生徒への自然体験学習、小学校での沖縄の生物や環境に関する出前授業を実施した。 沖縄県下に露出する火成岩の分布域で野外調査を実施し、露出状況の映像化、演示用試料の採取・調整を行い、火成岩について理解が深まる教材の作成を試みた。また安全性を考慮し教科書に即した火成岩の現地観察の可能性を検討した。卓上型蛍光X線分析装置を利用した岩石の全岩化学組成分析の精密度と再現性を検討した。また沖縄に飛来する大気粉塵の元素組成を教材化ため、ミニチャンバーを用いるなどして蛍光X線分析装置による大気粉塵の元素組成データを従来より正確に測定することを可能にした。耐火煉瓦と安価な通常煉瓦を組み合わせた「たたら炉」で、安価な輸入木炭を燃料として鉄づくりができることを実証し、粘土煉瓦と石灰岩と砂鉄を起源とした鉱滓岩を得た。琉球大学附属中学校でこの方式によるたたら製鉄の公開操業を行った。沖縄やんばる海水揚水発電所の技術・環境を活かし,琉球大学教育学部の学生に対し、3相交流発電・送電、流体シミュレーション、音速と音波の反射、材料強度の測定方法などの物理的事象を実感を伴って学習させることを重視した実践を行った。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] 子供の国ワンダーミュージアムの理科授業への活用に関する基礎研究。教員の意識調査と沖縄で簡単に入手可能な葉を用いた葉脈標本づくりを取り入れたワークショップ実践2011
Author(s)
吉田安規良, 神山由紀乃, 富永篤, 佐藤寛之, 中村元紀, 天野正晴, 比嘉源和, 高田勝, 翁長朝, 吉岡由恵, 松田伸也
Organizer
平成23年度日本理科教育学会九州支部大会
Place of Presentation
佐賀大学(佐賀市)
Year and Date
2011-05-28
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