2008 Fiscal Year Annual Research Report
独創的で論理的なアカデミックライティングのための協調学習環境
Project/Area Number |
20300271
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
鈴木 宏昭 Aoyama Gakuin University, 文学部, 教授 (50192620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 光宏 青山学院大学, 文学部, 教授 (00185604)
楠見 孝 京都大学, 教育学研究科, 教授 (70195444)
植野 真臣 電気通信大学, 情報システム学研究科, 准教授 (50262316)
岩男 卓実 明治学院大学, 心理学部, 准教授 (00312091)
野末 俊比古 青山学院大学, 文学部, 准教授 (70300704)
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Keywords | レポート / ライティング / 大学教育 / 教育工学 / 協調学習 |
Research Abstract |
レポートライティング教育において重要な課題は、問題設定と論証の2つである.これらをICTを活用した協調学習環境において支援するのが本研究の目的である.まず問題設定には、気づきのプロセスと定式化のプロセスの2つがあることを明らかにした.気づきのプロセスを支援するために、感情的なタグを用いたマーキングシステム(EMU)を開発し,これが資料の批判的読みを活性化することを明らかにした.次に,定式化のプロセスについて、それが問題の明確化,普遍化,相対化の3つからなることを指摘した.これを支援するために,Blogを用いた試験的な実践授業を行った.その結果,Blogを用いた場合の問題設定は、これと同じことを紙と鉛筆で行う時と同様の成果が得られること、まだディスカッションのまとめにおいては、紙と鉛筆のクラスよりも、再構成的,メタ的な記述が増えることが明らかになった.論証については,Peer Review方式を取り入れた授業を行った.その結果,Peer Reviewによりレポートにおける主張の一般性,データの利用、基準の妥当性,比較などが促進されることが明らかにされた.またレビューを行わず,他者のレポートを読むことでも同様の成果が得られることが明らかになった. 以上の結果は,協調学習がライティングスキルの獲得に促進的な効果を持つこと,またICTの活用により,この効果がさらに増大することを示している.
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Research Products
(10 results)