Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 光宏 青山学院大学, 教育人間科学部, 教授 (00185604)
楠見 孝 京都大学, 教育学研究科, 教授 (70195444)
植野 真臣 電気通信大学, 情報システム学研究科, 准教授 (50262316)
岩男 卓実 明治学院大学, 心理学部, 准教授 (00312091)
野末 俊比古 青山学院大学, 教育人間科学部, 准教授 (70300704)
|
Research Abstract |
本研究は大学生のレポートライティングカの育成のために,基礎調査部門,開発部門,実践・評価部門の3つに分かれて遂行されている.基礎調査部門では,レポートを書くための文献の読解と通常の読解との違いを理論的に明らかにし(鈴木),これを脳活動レベルで捉える計画を作成した(寺尾).これに加えて,大学生のレポート執筆活動に対するイメージをSD法による多変量解析によって検討した(阿部).またレポート作成に欠かせない批判的思考について,それと学習態度との関係を探るため,小,中,高および大学生を対象とした調査を行った(楠見).次にレポート作成の発展プロセスを解明するために,作成過程で記入するワークシート分析を行い,そこでの省察のタイプと提出されたレポートの関係を明らかにした(杉谷).開発部門では,ライティングの2つの側面,すなわち問題設定と論述の2つを支援するシステムを開発し,その評価を行った.その結果,これらのシステムを使うことにより,適切な問題設定ができること(鈴木),また構造化されたレポートの作成が可能になること(植野)が明らかになった. 実践・評価部門では,レポートライティングに欠かせない批判的思考を育成するための教材を開発し,それを授業内外で用い,その効果を検討した(楠見,鈴木).ただしこの効果は限定的であり,改善の余地(スキーマの準備,問題作成活動の必要性)があることが明らかになった.これに加えて論文作成の新しいトレーニング方法として,論証概念の具体抽象変換スキル訓練のための授業作りを行った(富田).また図書館情報学の知見を活かしたレポートライティング技法の育成プログラムを実践し,その効果の検証を試みた(小田)。
|