2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20320035
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
馬渕 明子 Japan Women's University, 人間社会学部, 教授 (30114656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 陽子 文化女子大学, 服装学部, 教授 (60307999)
池田 祐子 独立行政法人国立美術館, 京都国立近代美術館, 主任研究員 (50270492)
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Keywords | 染め型紙 / ジャポニスム / デザイン |
Research Abstract |
海外調査として、馬渕は8~9月にかけて、パリ(長崎が同行)、ヴェネツィアの型紙を調査した。3月には、ニューヨーク、プロヴィデンス、ボストン、セーラムの型紙を調査(長崎と手塚が同行)、さらに同月、パリの型紙調査を行った。池田は、フランクフルト、カールスルーエ、シュトゥットガルト、ライプツィヒ、ニュルンベルク、プラハ、ピルゼン、ブダペストで型紙とその影響の調査を行った。高木は、9月と3月にロンドン、ブリュッセルで、型紙とその影響の調査を行った。 国内調査としては、10月に馬渕、池田、高木、長崎、手塚が鈴鹿市で型紙および関連情報の調査を行ったほか、手塚が10月に京都、愛知、2月に福島の型紙の調査を行った。 研究成果の報告としては、高木が7月に2件のシンポジウムで口頭発表を行い、11月7日には、国際シンポジウム「型紙とジャポニスム-各地域における展開」を開催、馬渕、池田、高木、長崎がこれまでの研究成果を口頭発表したほか、国内外の招待発表者6名と各地域の情報を交換・検討した。 以上の国内国外の調査において、型紙の年代設定に関するいくつかの要素を整理することができた。すなわち、紙の大きさ、型面の大きさ、文様の細かさ、技術、デザイン、糸入れの有無などによって、大体の年代を推定できることがわかった。また、調査対象の型紙を画像として蓄積し、データをエクセル表で整理して欧文に訳し、調査館に還元することができた。これは、それぞれの館における型紙への認識を高め、整理の方法の示唆を与えたという意味で、重要な取り組みであった。 また、シンポジウムでは現在までの研究の成果と情報の交換によって、それぞれの地域での型紙の使用方法と目的が地域の特性を反映していること、型紙を使用したデザイナー、美術家の、使用例を見つけることができたこと、今後の研究の方向が見えてきた点において、きわめて有意義であった。
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Research Products
(15 results)