2011 Fiscal Year Annual Research Report
Web上からの母語話者/非母語話者英語論文コーパスの作成・公開とその利用
Project/Area Number |
20320082
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
冨浦 洋一 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (10217523)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 省作 立命館大学, 文学部, 准教授 (00325549)
後藤 一章 摂南大学, 外国語学部, 講師 (90397662)
羽山 恵 獨協大学, 外国語学部, 准教授 (60409555)
安東 奈穂子 九州大学, 大学院・法学研究院, 専門研究員 (50380655)
柴田 雅博 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 学術研究員 (00452813)
|
Keywords | コーパス / Web文書 / 英文の質判別 / 仮説検定 / 不自然な表現 / 作文支援 / 英語教育 / 著作権法 |
Research Abstract |
1.母語話者/非母語話者判別器の改良の検討 現在の英語の質の判別器は,品詞列の特徴に基づくものである.品詞列とは異なる特徴を利用した判別器と組み合わせることにより,判別性能の向上が期待できる.その試みとして,談話標識の分布の相違に基づく母語話者/非母語話者判別実験を行った. 2.Webからの英語の質情報付き英語論文収集ツールキットの公開準備 研究期間終了後に,研究成果として「Webからの英語の質情報付き英語論文収集ツールキット」を公開する予定である(コーパス自体の公開は改正著作権法下でも権利侵害の可能性が高いため).本システムはWebから個人のWebページに掲載している論文を収集し,論文PDF,それをテキスト化したもの,論文の英語の質に対する評価値などからなるデータベースを作成するものである.公開の準備として,ツールキットとそのマニュアルの作成,構築されるコーパスの利用に関する著作権法上の注意事項の整理を行った. 3.不自然な共起表現の校正支援システムの検討 昨年度に引き続き,本コーパスを利用した,不自然な共起表現の校正支援システムの検討を行った.利用するコーパスの規模を拡大してみたが,顕著な性能向上は見られなかった. 4.コーパスから得られる英語教育に有用な情報の抽出(分析) 本コーパスに基づき英語のNS(母語話者)とNNS(非母語話者)とにおける『名詞用法の差異』および『学校文法項目の使用多寡の傾向』の調査を行い,英語教育上有用な知見を得た.また,本コーパスから科学技術論文中での「形容詞+名詞」のコロケーションを抽出し,これらに対する親密性が低いと考えられる日本人英語学習者を対象に,語彙力とコロケーション性判断の相関を調査した.その結果,両者に有意な差は認められず,コロケーション知識の獲得には,特化した学習が必要であることが示唆された.
|
Research Products
(10 results)