2008 Fiscal Year Annual Research Report
第二次世界大戦期の日本及び枢軸国の対中東・イスラーム政策の比較研究
Project/Area Number |
20320095
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
臼杵 陽 Japan Women's University, 文学部, 教授 (40203525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長澤 栄治 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00272493)
店田 廣文 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (20197502)
石田 憲 千葉大学, 大学院・人文社会研究科, 教授 (40211726)
長田 浩彰 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 准教授 (40228028)
三沢 伸生 東洋大学, 社会学部, 准教授 (80328640)
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Keywords | 第二次世界大戦 / 日本の回教政策 / 枢軸国のイスラーム政策 / 回教・回教徒問題 / 猶太問題 / 大亜細亜主義 / 中東イスラーム地域 / データベース化 |
Research Abstract |
本年度は戦時期日本における「回教・回教徒問題」および「猶太問題」に関する研究状況を、アーカイヴにおける史資料の所在状況を含めて、研究の準備段階として概観するとともに、それを踏まえて同様の方法で、欧米・中東諸国を含む関係諸国のアーカイヴスにおける史資料の所在状況を確認するために、関係公文書館においていかなる種類の枢軸側のイスラーム・ユダヤ政策に関する史資料があるかの整理・分析のための予備的作業を行った。とりわけ、本年度に復刊された雑誌『大亜細亜主義』所収の諸論考および大川周明の初期回教・回教徒に関する道会雑誌『道』所収の諸論考について分析のための整理に着手した。また、すでに戦時期に刊行されている回教関係の『回教圏』『回教事情』『回教世界』『新亜細亜』などの回教・回教徒問題の専門雑誌に所収されている論文・エッセイ等をより容易に利用できるように解題を加えてキーワード検索をできるようにデータベース化して、関係する研究者への便宜を図るための作業もごく一部ではあるが開始した。さらに、研究会等も行なって、枢軸側の対中東・イスラーム政策に関する研究情報の収集とその交換がわが国では極端に不足している現状をかんがみて、当該テーマに関係する第一線の日本人研究者を研究会に招聘して、その研究状況の一端を紹介してもらい、今後の方向性をめぐって議論を行った。とりわけ、ナチス・ドイツの対極東政策における回教・回教徒問題の位置づけに注目した。ただし、戦時期に枢軸国において刊行された中東・イスラーム地域に関する専門的な新聞・雑誌の調査は、今年度は十分に行なえなかったので、次年度に向けての課題としたい。
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Research Products
(27 results)