2010 Fiscal Year Annual Research Report
歴史における女性の身体と看護・医療-生・老・病・死-
Project/Area Number |
20320096
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
細川 涼一 京都橘大学, 文学部, 教授 (20219190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田端 泰子 京都橘大学, 文学部, 教授 (20088016)
横田 冬彦 京都橘大学, 文学部, 教授 (70166883)
高久 嶺之介 京都橘大学, 文学部, 教授 (40104608)
増渕 徹 京都橘大学, 文学部, 教授 (50298692)
小野 浩 京都橘大学, 文学部, 教授 (40204250)
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Keywords | 女性 / 身体 / 看護 / 医療 / 生・老・病・死 |
Research Abstract |
本共同研究第三年目の本年は、歴史学(日本史・西洋史・アジア史・女性史)と看護学、文学の既往の研究成果を持ち寄り、その成果を摺り合わせて今後の共同研究をどのように発展させていくのか、その知識を共同研究者が共有することに第一の目的が置かれた。そのために各分野の文献を蒐集するとともに、共同研究会を何回かにわたって開催した。研究会では、各分野における研究史の現状を整理し、今後に向けての展望を示す研究発表が行われる一方、当該分野の新たな実証的水準を示す研究発表も行われた。 1. 本年度、共同研究会で研究発表が行われたのは、具体的には以下の報告である。 (1)有坂道子「幕末京都の医家と医療」(河野鉄兜が京都の医家を歴訪して治療した記録から京都の医家の名・開業場所などを復原した) (2)増渕徹「『小右記』にみえる医師について」(平安時代の貴族藤原実資の日記から、公家社会における医師のあり方を解明した) (3)島居一康「中国女性史研究の現状と課題-日本・台湾・中国における-」(日本・台湾・中国における女性史研究の研究史整理と研究の現状紹介を行った) (4)南直人「「国産」の嗜好品を求めて-ドイツにおけるコーヒーと砂糖の受容をめぐる諸問題-、-近代世界システム論と食の歴史との接点-」(植民地を持たない国であるドイツにおけるコーヒーの受容とコーヒーの代用品、砂糖の受容のあり方を近代世界システム論の理論を意識しつつ解明した) 以上の研究報告をめぐって、歴史学・看護学・文学の各分野の研究者で討論を行い、知識の共有が行われる一方、それぞれの分野の研究方法の違いも議論された。 2. 引き続き、医学史・身体論を中心とした文献蒐集も行われた。
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