2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヨーロッパ史の中の軍隊-新しい軍事史の方法と課題-
Project/Area Number |
20320118
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
佐々木 真 駒澤大学, 文学部, 准教授 (70265966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸畠 宏太 敬和学園大学, 人文学部, 教授 (20202335)
鈴木 直志 桐蔭横浜大学, 法学部, 教授 (90301613)
屋敷 二郎 一橋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (30293145)
阪口 修平 中央大学, 文学部, 教授 (50096111)
西願 広望 青山学院女子短期大学, 教養学科, 准教授 (00326521)
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Keywords | 近世史 / 近代史 / 史料学 / 軍事史 / 軍隊 / 戦争 / 国際研究者交流 / ドイツ |
Research Abstract |
最終年度の本年は、個別研究の推進と2010年3月に開催した国際シンポジウムの成果の公表により研究のまとめを行った。また、他分野の研究者との交流をさらに進め、今後の共同研究の方向性を探った。これらのいずれにおいても顕著な成果が認められた。 個別研究の推進では、各人がそれぞれのテーマで研究を行うとともに、2010年夏に西願と淺野が、2011年3月には丸畠がヨーロッパで資料収集・文書館調査を行った。阪口、丸畠、鈴木による翻訳プロジェクトでは、ラルフ・プレーヴェ『19世紀における軍隊・国家・社会』が2010年4月に出版された。2010年10月には、本科研メンバーのうちの6人が寄稿した『歴史と軍隊-軍事史の新しい地平-』が創元社より出版された。 本科研が運営している「『軍隊と社会の歴史』研究会」では、7月に上記プレーヴェの翻訳の合評会を行うとともに、谷口眞子(日本近世史、早稲田大学)が報告をした。12月には山形大学で合宿形式の研究会を行い、山崎彰(ドイツ史、山形大学)、中村篤志(モンゴル史、山形大学)、竹村厚士(フランス史、武蔵野大学)といった科研メンバー以外の報告により、研究の視座を拡大した。さらに、谷口眞子、杉山清彦(清朝史、駒澤大学)、吉澤誠一郎(中国史、東京大学)などの、今後に本研究を拡大する際に予定しているメンバーの参加も求め、共同研究の方針を検討した。2011年3月に辻本諭(イギリス史)の報告を予定していたが、震災の影響により中止した。 以上、いずれの分野においても、本年度の目標を達成することができた。とりわけ、日本史やアジア史の研究者との情報交換が深まり、研究のさらなる進展の方向性が見えてきたことは、最終年度の大きな成果であった。なお、本研究の成果の公表としては、2010年3月のシンポジウムの報告とその補完の原稿を加え、『近世近代軍事史研究入門』の出版を画している。
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Research Products
(15 results)