2010 Fiscal Year Annual Research Report
労働法・社会保障法理論における「家族」と生活利益の再検討
Project/Area Number |
20330011
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村中 孝史 京都大学, 法学研究科, 教授 (80210053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 健一郎 同志社大学, 司法研究科, 教授 (00025157)
水島 郁子 大阪大学, 法学部, 教授 (90299123)
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Keywords | 法学 / 労働法 / 社会保障法 / 家族 / 扶養 / 生活 / 高齢化 / オーストリア |
Research Abstract |
平成20年度には「家族」の変化や、それがおかれている問題状況を確認する作業を行い、平成21年度からは、法がこれらに対してどのような対応を行ってきたかを検討してきた。平成22年度においても、引き続き、その作業を行った。その際、立法だけでなく、判例においてどのような変化が見られるのかという問題についても検討を行った。研究代表者、分担者、連携研究者が、それぞれ分担して検討を行った上で研究会を行い、また、9月にはウィーン大学において同大学法学部のマーツァール教授と共同してシンポジウムを開催し、連携研究者の2名がそれぞれ「日本の家族法における非法律婚と非嫡出子」、「日本の社会保障法における家族と個人」というテーマで報告を行った。このセミナーにおいては、家族と個人の関係を中心テーマとし、前者の報告においては、家族法において家族の変化がどのようにとらえられているのか、とりわけ扶養の問題がどのように理解されるようになったのか、という点を検討し、また、後者の報告では、社会保障制度において家族がどのようにとらえられているのかという問題につき、とくに高齢化による世帯人数の減少という状況の中で、社会保障制度における家族の位置づけの変化に焦点をあてて検討を行った。このシンポジウムの成果を踏まえて、各研究分担者等が引き続き検討を行った。その際、労働法の分野においていかなる変化が見られるのか、という問題についても検討を行い、解雇事案に関する判例、配転事案に関する裁判例について分析を行い、平成23年度に開催予定のシンポジウムでの報告に向けた準備作業を行った。
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Research Products
(3 results)