2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
Socio-Economic History of the Japan-Australia Trade in the Prewar Period : A Study Based on the Records Seized by the Controller of Enemy Property of Australia
Project/Area Number |
20330072
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Economic history
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
AMANO Masatoshi Kobe University, 大学院・経済学研究科, 教授 (80122985)
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Project Period (FY) |
2008 – 2011
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Keywords | オーストラリア政府接収日本商社資料 / 兼松房治郎 / 兼松商店 / 三井物産在豪支店 / 羊毛買付 / 金融力 |
Research Abstract |
本研究は、昭和16(1941)年12月日米開戦にともなって、オーストラリア政府により接収された日系諸企業の資料にもとづき、戦前の日本と豪州の交易について、主として貿易商社の動向に焦点をあてて本格的な社会経済史研究をおこなおうとするものである。オーストラリア政府に接収された日本の貿易商社の資料はオーストラリア国立公文書館シドニー館に所蔵されており、そこには、明治23(1890)年にシドニー支店を開設した兼松商店や日露戦後に豪州に進出した三井物産、大倉組、高島屋飯田、第一次大戦後の1920年代初めに進出した三菱商事、日本綿花などの在豪支店の資料が含まれている。また三井物産・三菱商事の在豪支店の資料の一部はアメリカ国立公文書館新館(メリーランド州カレッジパーク)にも所蔵されている。本研究は、オーストラリア国立公文書館シドニー館やアメリカ国立公文書館新館(メリーランド州カレッジパーク)に所蔵されている戦前の日本商社の在豪支店関連資料にもとづいて、戦前のオーストラリア大陸に構築された日系企業の世界と日本の産業社会の関連を追究しようとしたものである。 オーストラリア国立公文書館シドニー館に所蔵されている戦前の在豪日系諸企業の資料は膨大なものであるから、貿易商社に焦点をあてて、戦前の日豪貿易の推移を明らかにしつつ、日豪貿易の主な担い手たる貿易商社の活動を実証的に検討することを課題とした。その際、商社の豪州への進出時期を念頭において、まず明治23(1890)年にシドニー支店を開設した兼松商店をとりあげることとし、つぎに日露戦後に進出した三井物産をとりあげ、そして第一次大戦後の1920年代に進出した三菱商事をとりあげることとした。三井物産・三菱商事の在豪支店の資料は膨大なものがあり、研究の困難さが予見されたとはいえ、事業活動の重要性からみて、これらを主要な研究対象としてとりあげることとしたのである。
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Research Products
(7 results)