2010 Fiscal Year Annual Research Report
小規模企業における職域健康増進が企業業績に及ぼす影響に関する実証的研究
Project/Area Number |
20330085
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
川村 尚也 大阪市立大学, 大学院・経営学研究科, 准教授 (80268515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱井 和子 広島国際大学, 看護学部, 講師 (80461325)
太田 雅晴 大阪市立大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (00168949)
本多 哲夫 大阪市立大学, 大学院・経営学研究科, 准教授 (50336799)
土屋 貴志 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (90264788)
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Keywords | 経営学 / 医療・福祉 / 経営情報 / 看護学 / 職域健康増進 / 食文化・慣行 / 食育 |
Research Abstract |
最終年度にあたる平成22年度は、平成22年2月に実施した小規模製造業・従業員へのアンケート調査結果の集計・統計分析とヒアリング・文献調査等の追加調査を行い、その成果を踏まえて、就労者向け食育・栄養指導を中心に、小規模企業の業績改善に貢献する職域健康増進プログラムを検討した。 平成22年4-7月には研究協力者(大学院生)に委嘱して企業アンケート調査データの単純集計を行い、8-12月にはNPO法人e-ヘルスプロモーション・アット・ワーク関西および岡山大学の研究協力者と共同で、集計結果の統計分析と文献・ヒアリング調査を実施した結果、職域健康増進に積極的に取り組んでいる小規模製造業では企業業績も良好であるという示唆が得られた。この間、9月にはイタリアで開催された欧州科学技術研究学会(EASST)で本研究の理論枠組みを報告した。並行して4-12月には、現代日本の食文化が就労者の健康に及ぼしている影響を中心に、小規模製造業における職域健康増進プログラムの核となる食育・栄養指導のあり方について文献・ヒアリング調査を行い、7月にはポルトガルで開催された欧州組織学会(EGOS)でその成果の一部を報告した。平成23年1-3月には研究成果報告書素案の執筆と平成23年5月の日本産業衛生学会での報告準備を行った。 これまでの研究で、小規模企業における職域健康増進を促進するには、営利企業の収益追求の原理と、就業者の心身の健康を増進するケアの原理を統合した、新たなマネジメントモデルが必要であることが明らかになった。そこで平成23年3月には、医療・福祉ケア組織のマネジメント研究の世界的権威であるオランダ・人文学大学のH.レティーシュ教授を訪問し、医療・福祉ケアの倫理とケア組織のマネジメントに関する近年の国際的研究動向と同教授の研究のヒアリングを行い、同国の高齢者ケア施設の調査を行った。
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Research Products
(13 results)