2009 Fiscal Year Annual Research Report
多元的福祉ガバナンスのもとでの福祉サービスの質の確保策に関する総合的研究
Project/Area Number |
20330119
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
平岡 公一 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (10181140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山井 理恵 明星大学, 人文学部, 准教授 (40320824)
斉藤 弥生 大阪大学, 人間科学部, 准教授 (40263347)
志水 田鶴子 仙台白百合女子大学, 人間学部, 講師 (70326750)
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Keywords | 福祉マネジメント / 権利擁護 / 評価 |
Research Abstract |
1.研究代表者、研究分担者のほか連携研究者3名(秋元美世、新保幸男、岡部耕典)および研究協力者(大坂純ほか3名)の参加を得て、定期的に研究会を開催し、研究実施計画の検討、研究結果についての討議を行った。 2.主要なサービスの質の確保策について、初年度に行った政策・実践動向の検討と研究レビューを踏まえ、次のとおり、自治体・施設等のフィールドでの資料・情報収集、および文献・資料を用いた調査研究を実施した。 (1)第三者評価制度について、全国的な実施状況を把握するとともに、ブロックごとに、受審件数の多い都府県を選んで、その実施体制の特徴、実績と課題、その背景要因等を分析した。 (2)運営適正化委員会における苦情解決への取り組み、区市町村独自の苦情解決・福祉オンブズマン制度の運用状況について、首都圏・関西圏の自治体を中心に事例分析を行い、近年の変化やその背景要因、課題等を検討した。 (3)ケアプラン評価・指導事業等の介護分野での自治体のサービスの質確保策についての事例分析を行った。 (4)障害・高齢分野を中心に、利用者のニーズに対応した新たなサービス・プログラムの開発・評価を通した質の改善・確保策について、宮城県・愛媛県の事例を中心に、分析を行った。 3.イギリス、韓国、スウェーデンにおけるサービスの質の確保策について、福祉ガバナンスの多元化の進展との関連に留意しつつ、現地調査で得た資料の分析、研究者からのヒアリング、研究協力者からの情報提供などの方法により、分析を進めた。 4.以上の検討を踏まえ、種々のサービスの質の確保策の統合・整理の方向、当事者主体のサービス供給の望ましい制度設計の構想、新たなプログラムの開発を通したサービスの質の改善などについての理論的検討を行った。 5.仙台市において、研究成果を公表する公開研究会を開催し、現地の行政・民間福祉・当事者団体関係者との意見交換を行った。
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