2009 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠産褥期の母親のメンタルヘルスと幼児期の虐待傾向
Project/Area Number |
20330142
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
本城 秀次 Nagoya University, 発達心理精神科学教育研究センター, 教授 (90181544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 一史 名古屋大学, 発達心理精神科学教育研究センター, 准教授 (80345876)
野邑 健二 名古屋大学, 発達心理精神科学教育研究センター, 特任准教授 (50345899)
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Keywords | 妊娠・産褥期 / 抑うつ / 母親愛着 / 児童虐待 / メンタルヘルス |
Research Abstract |
本年度も名古屋大学附属病院産科と協力して、名古屋大学附属病院を受診した妊婦を対象に妊娠早期よりの前方視的調査を継続して実施し、調査人数を増加させることを第一の目的とした。大学院生を調査員として採用し、調査体制を整備して、調査を継続した。調査時点は、妊娠初中期、妊娠後期、産褥期、産後1カ月、産後6カ月、1歳、1歳半、2歳、2歳半、3歳の時点であり、質問紙の内容は、各時期で異なっているが、母親の抑うつ、子どもに対する愛着等を測定する尺度は、主要な尺度として、各時期の質問紙に含まれている。このようにして集められた調査人数は、現在のところ妊娠初回789名、妊娠中期490名、妊娠後期469名、産褥期427名、生後1カ月218名、生後6カ月205名、生後1年130名、生後1歳半132名、生後2年139名、生後2歳半79名、生後3歳45名、父親初回146名、父親後期102名であった。これまで、資料の収集を継続してきたため、妊娠期に関しては、かなりの数の調査データが集まりつつある。しかし、生後1歳以降の資料については回収率が低いため十分なデータが集まっているとは言いがたい。そのため、さらにデータの収集に努めることが必要である。基本的には本年度もデータ収集を行ない、データの増加を計ることが基本的な作業であるが、さらに加えて、予備的な分析も試みた。その結果については、「乳児の気質および母親の抑うつと育児ストレスが乳児への愛着に及ぼす影響」及び「父親の抑うつ傾向と胎児への愛着及び夫婦関係が産褥期の母親の抑うつ傾向に与える影響」という演題で第19回乳幼児・医学心理学会で発表した。今後はさらにデータ収集に努めるとともに、母親のメンタルヘルスと虐待傾向との関連について、分析を本格化させる予定である。
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