2008 Fiscal Year Annual Research Report
学校教師の力量形成を志向した授業研究の方法論に関する研究
Project/Area Number |
20330190
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
藤原 顕 University of Hyogo, 看護学部, 教授 (60261369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森脇 健夫 三重大学, 教育学部, 教授 (20174469)
木原 成一郎 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (20214851)
松崎 正治 同志社女子大学, 現代社会学部, 教授 (20219421)
吉永 紀子 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (30344823)
村井 淳志 金沢大学, 教育学部, 教授 (90219866)
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Keywords | 教師 / 力量形成 / 授業研究 / 校内研修 / 授業の本質論 / 教育(カリキュラム)政策 / FD |
Research Abstract |
本年度の研究は、交付申請書「研究の目的」で述べた、学校教師の力量形成に資する教科の授業研究デザインについての具体的な提案(研究目的(2))へ向けて、(1)教師の力量形成にとっての授業研究の意味に関する検討から着手された。 具体的には、校内研修システムとしての授業研究論と教師の力量形成論、及び授業にける学習にあり方にかかわる授業の本質論、教育政策と教師教育の関連にかかわる授業の制度論、研修システムとしてのFD論に関する先行研究の検討が、8月と3月に催された合宿研究会で、各研究分担者からの発表と全体討議を通して行われた。その結果、校内研修システムとしての授業研究は、初任期・中堅期といった教師の力量形成のステージとの関連においてデザインされるべきであるという知見が得られた。また、こうした授業研究のデザインでは、授業における子どもの学習を教師がどう捉えているのか、政策的に進められる教師の資質向上や教師の資質の判定が教師にどういう影響を与えるのかという点が考慮されるべきだということが確認された。 さらに、このような先行研究の検討と平行して、教師の力量形成に関する事例研究と校内研修にかかわる学校の事例研究というフィールドワークが、予備的に着手された。こられ事例研究の具体な成果は、次年度以降に現れてくる予定ではものの、現段階における事例研究によって、上記の初任期・中堅期といった教師の力量形成のステージという観点の重要性が示唆されている。 以上の本年度における研究の成果は、交付申請書に記した当該年度の研究到達予定点とほぼ一致し次年度以降の共同研究の展開に筋道を与えることができるものである。
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