2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20340026
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小池 茂昭 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90205295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 仁司 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70102887)
三上 敏夫 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70229657)
石井 克幸 神戸大学, 大学院・海事科学研究科, 准教授 (40232227)
長井 英生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70110848)
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Keywords | 粘性解 / 最大値原理 / 弱ハルナック不等式 / 比較原理 / プラグメン・リンデレフ定理 / 局所最大値原理 / 完全非線形方程式 / 確率最適制御 |
Research Abstract |
Swiech(ジョージア工科大学教授)との共同研究によって、完全非線形2階一様楕円型偏微分方程式が1階微分項に非有界係数がある場合のLp粘性劣解の局所最大値原理を得た。これを用いて、従来の我々が得たLp粘性優解に対する弱ハルナック不等式と合わせて、Lp粘性解のハルナック不等式を導いた。更に、臨界指数の場合の弱ハルナック不等式、局所最大値原理の部分的解決を得た。また、1階微分項が一次以上の増大度を持つ場合の局所最大値原理についても研究をした。 Ley(レンヌ大学教授)との共同研究によって、非有界領域において、一階微分項が1次以上の増大度を持ち、一階微分に関して凸性を仮定した場合の完全非線形退化2階楕円型偏微分方程式の粘性解が属する適切な関数空間を設定し、その下で粘性解の比較原理を導いた。我々の導入した関数空間が適切であることを確かめるために、関数空間を少し大きくすると、比較原理が成立しない具体例も与えた。更に、一階微分に関して凸性を仮定しない場合の比較原理を、いくつかの場合に示した。具体的には、領域が一階微分に関して凸な部分と凹な部分に分かれている場合といくつかの凸関数の最小値を取った場合である。また、方程式系へも比較原理を一般化した。 Vitolo(サレルノ大学教授)と中川(埼玉大学非常勤研究員)と、更に広い範疇に属する領域に対しても、Phragmen-Lindelof定理の一般化を試みた。途中段階として、従来の結果における粘性解の増大度に関する仮定を緩めることができることを確かめた。
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Research Products
(9 results)