2008 Fiscal Year Annual Research Report
πK原子の寿命測定によるQCD検証‐発展DIRAC実験‐
Project/Area Number |
20340059
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
岡田 憲志 Kyoto Sangyo University, コンピュータ理工学部, 教授 (90093385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 富士雄 京都産業大学, コンピュータ理工学部, 教授 (40121537)
千葉 雅美 首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (60128577)
岩下 芳久 京都大学, 化学研究所, 准教授 (00144387)
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Keywords | DIRAC experiment / Exotic atoms / scattering length / πK原子 / ππ原子 / カイラル摂動 / QCD |
Research Abstract |
1.新設のエアロゾルチェレンコフ検出器と前方のマイクロドリフトチェンバーのデータ取り込みが可能になったためπK原子の寿命測定の解析を行った。πK原子の崩壊と競争過程にある標的中での解離π中間子とK中間子の観測に初めて成功した。検出したπK原子数は174個±54個でこれよりπK原子の寿命は84%の信頼度で1.5x10^<-15>secであった。この結果はPhysics Letters B674に投稿した。 2.ππ原子の寿命に関してはカイラル摂動理論計算値の精度が実験開始当時の10%から5%と大幅に向上した。2007年時点での実験解析結果はτ=(2.91+(0.45/-0.38)sta+(0.19/-0.49)sys)x10^<-15>なので、理論計算に見合う統計精度になるように2009年度までππデータ取得をπKと同時に行う事にした。 3.日本グループが開発し昨年設置した前方トリガー&トラッキング用の高分解能newSFDとF1-ハイブリッドADC/TDC読み出し回路系の位置分解能、時間分解能、検出効率、多重度の解析を行った。 4.ππ原子の基底状態の寿命はS波散乱長|a_0-a_2|を与える。a_0とa_2を独立に求めるには準安定2P励起状態の寿命から2a_0+a_2も求めなければならない。このラムシフトを測定するための永久磁石作りの検討を行った。 5.πK原子寿命測定のためにはビーム強度の増加が必要である。現状では計数率に弱い前方検出器の一つである電離ホドスコープの細分化と信号読み出しに量子効率のよいPS田を使用する事にし、設計製作を始めた。2009年にテスト実験とコースへの設置をする。
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Research Products
(2 results)