2010 Fiscal Year Annual Research Report
アルフベン固有モードと高速粒子の相互作用に関するシミュレーション研究
Project/Area Number |
20340165
|
Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
藤堂 泰 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (00249971)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水口 直紀 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (70332187)
|
Keywords | プラズマ・核融合 / 高速粒子 / 電磁流体 / シミュレーション / アルフベン固有モード / バースト / 粒子間衝突 / バースト |
Research Abstract |
アルフベン固有モードの飽和レベルが、非線形MHDモードから生じる散逸の増大によって抑制されることを明らかにした。非線形高波数モードの空間分布をポロイダルモード数ごとに解析したところ、連続スペクトル上で振幅が最大となることがわかった。これは非線形高波数モードの散逸機構が連続スペクトル減衰であることを実証している。 高速粒子-MHD連結シミュレーションコードMEGAを、NBI、高速イオン減速過程、高速イオン損失を取り扱えるように拡張し、TFTRの実験に近いパラメータを用いてアルフベン固有モードバーストのシミュレーションを行った。複数のアルフベン固有モードが同期してバースト的に繰り返し成長し、バースト時には高速イオン損失が発生するという実験と同様の結果が得られた。MHD非線形性を無視したシミュレーションと比較することにより、非線形MHD効果によりアルフベン固有モードの飽和振幅と高速イオン損失が抑制されることを示した。 MEGAコードを用いて、反転磁気シアトカマクプラズマにおけるアルフベン固有モードのシミュレーションを行った。異なる安全係数極小値についてシミュレーションを実行し、反転磁気シアアルフベン固有モード(RSAE)が現れる場合とトロイダルアルフベン固有モード(TAE)が現れる場合があることを示した。 この結果は安全係数極小値が時間とともに低下すると、観測されるアルフベン固有モードがRSAEからTAEに遷移することを示唆している。RSAEとTAEによる高速イオン輸送を比較し、RSAEはプラズマ電流に対して順進行粒子のみを輸送するのに対して、TAEは順進行粒子と逆進行粒子の双方を輸送することを明らかにした。
|