2011 Fiscal Year Annual Research Report
アルフベン固有モードと高速粒子の相互作用に関するシミュレーション研究
Project/Area Number |
20340165
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
藤堂 泰 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (00249971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水口 直紀 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (70332187)
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Keywords | プラズマ・核融合 / 高速粒子 / 電磁流体 / シミュレーション / アルフベン固有モード / バースト / 測地音波モード |
Research Abstract |
高速粒子-MHD連結シミュレーションコードMEGAに、EFITコードを用いて作成されたMHD平衡データを読み込むためのデータインタフェースを開発し実装した。さらに、プラズマ内部でMHD波動の擾乱を加えてアルフベン固有モードを励起できるようにMEGAコードを拡張し、国際トカマク物理活動(ITPA)高エネルギー粒子課題グループで実施されたベンチマーク問題を計算した。 このベンチマーク問題はJETトカマクにおけるアンテナを用いたアルフベン固有モードの励起実験に基づいており、シミュレーション結果によって得られたアルフベン固有モードの空間分布は線形解析コードの結果とよく一致した。 MEGAコードを用いてアルフベン固有モードバーストのシミュレーションを行った。高速イオンを連続的に入射する条件下でMHD散逸係数(粘性、電気抵抗、拡散)が異なる場合について、トロイダルアルフベン固有モード(TAEモード)の時間発展を比較した。散逸係数が小さい場合にはTAEモードの振幅は時間的にほぼ一定となるが、散逸係数が大きい場合にはTAEモードのバースト的な成長と減衰が繰り返し発生した。TAEバーストの磁場揺動振幅はプラズマ内部のピーク位置においてトロイダル磁場の0.5%程度であり、バーストごとに10%程度め高速イオンが損失する。このときの高速イオン損失率が磁場揺動振幅の2乗に比例することを明らかにした。 LHDにおけるアルフベン固有モードの摂動論的シミュレーションを実行するとともに、LHDと同等のトカマク平衡を用いて測地音波モードのシミュレーション研究を推進した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究の目的」に沿って概ね「研究実施計画」通りに研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
核融合科学研究所のプラズマシミュレータ、国際核融合エネルギー研究センターのヘリオス、および京コンピュータを利用して、大規模シミュレーション研究を推進する。
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Research Products
(15 results)