2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360110
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
工藤 謙一 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 助教 (90250232)
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Keywords | マイクロインジェクション / マイクロマニピュレータ / マイクロマニピュレーション / 凍結細胞操作 / 生体生命情報学 / 知能機械 / バイオテクノロジー / 生物・生体工学 |
Research Abstract |
本研究は,極低温の極限環境を利用して,卵細胞などの単一細胞を凍結状態で操作(顕微授精,核移植操作などにおいて,マイクロドリル等を用いて機械加工で細胞への穴開けを行う)や液体窒素中でのハンドリングなどを可能にする極低温細胞操作システムの開発を目的としている.平成20年度は下記の研究開発を行い下記に示す知見を得た. 1.凍結細胞への微細な穴開けに関する基礎研究 1)前段階として凍結卵細胞(魚卵)を供試試料とし,φ200μmのドリルを使用して低温環境下で穴開け実験を行った.使用した魚卵は,鰹の卵で直径約600μmの未成熟卵を用いて穴開け加工行った.穴開けに成功した. (2)数度の(1)の凍結細胞加工実験後,次の段階として,直径約450μmのシロギスの卵を試料として,φ50μmのドリルを用いて穴開け加工を行った.穴開けに成功した. (3).本研究の学術アドバイザーである日本大学生物資源科学部応用生物科学科動物細胞学研究室において,マウス卵細胞,マウス精子を用いて,凍結,解凍の条件探索を行った.今年度は,凍結卵(実験時は解凍)と常温精子,常温卵と凍結精子(実験時は解凍)を用いて顕微授精操作を行った.受精を確認出来た. 2.稚魚を対象とした穿孔装置の試作. (1).体長2〜3ミリメートルの稚魚のDNAをインジェクションする装置を試作して,長崎県総合水産試験場とにおいてインジェクション実験を行った.インジェクタI型,インジェクタII型の2台を試作した.インジャクタI型は,稚魚ヘマイクロピペットを既存の手法より確実に,短時間でインジェクションが可能であったことを確認した.
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Research Products
(4 results)