2008 Fiscal Year Annual Research Report
高効率で安全なIPMモータ駆動次世代通勤電車のための空転滑走再粘着制御の開発研究
Project/Area Number |
20360124
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
大石 潔 Nagaoka University of Technology, 工学部, 教授 (40185187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 安弘 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70293248)
宮崎 敏昌 長岡工業高等専門学校, 電気電子システム工学科, 准教授 (90321413)
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Keywords | 電気機器工学 / 制御工学 / 電力工学 |
Research Abstract |
地球温暖化を防ぐためには、大都市の多い日本では、通勤電車のさらなる高効率化及び省エネルギー化を推進して行く必要がある。通勤電車をIPMモータで駆動した方が、効率面で有利である。したがって、IPMモータの速度センサレスベクトル制御が確立されてきたので、通勤電車へのIPMモータの適用に向けた研究開発成果が期待されている。しかしながら、IPMモータは、誘導電動機に比べて、コギングトルクなどのトルクリップルが大きい。特に、低コストで堅牢な集中巻きのIPMモータでは、トルクリップルは非常に大きくなる。そこで、トルクリップルと台車振動の影響を解決し、IPMモータ駆動電車のための高効率で安全な空転滑走再粘着制御を開発する。そこで、本研究課題では、外乱オブザーバにより安全で高速な接線力推定を実現し、世界に例のない「高効率で安全なIPMモータ駆動通勤電車のための空転滑走再粘着制御系」を実現することを目的としている。 1年目の平成20年度は、先ず、IPMモータ(IPMSM)を搭載させた場合の諸特性を、IPMモータの実験結果と数値シミュレーション結果によって取得する。平行カルダン方式の台車試験装置にIPMモータと誘導電動機をそれぞれ装着させた場合の空転再粘着制御性能の比較を数値シミュレーション結果によって検証する。空転滑走再粘着制御系の試験装置の構造を想定して、数値シミュレーションを行った。「力覚フィードバック」研究グループは、高次外乱オブザーバを構築して、トルクリップルと台車振動の両者の影響を極力受けない接線力推定値フィードバックを確立させた。「運動制御と感覚」研究グループは、通勤電車車両1両の計算機シミュレーションに基づく解析結果から、IPMモータのインバータ個別制御方式による電車車両の安全性の評価を、従来の誘導電動機方式(1インバータ複数誘導電動機駆動方式)と比較して行った。
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Research Products
(3 results)