2009 Fiscal Year Annual Research Report
シリサイド半導体を用いた資源・環境リスク対応フォトダイオードの開発
Project/Area Number |
20360134
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
鵜殿 治彦 Ibaraki University, 工学部, 准教授 (10282279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 孝之 茨城大学, 工学部, 准教授 (50302328)
山田 洋一 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助教 (20435598)
山口 憲司 (独)日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (50210357)
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Keywords | 半導体シリサイド / 赤外受光素子 / Mg_2Si / ショットキー接合 / β-FeSi_2 |
Research Abstract |
本研究は、水銀、鉛、ヒ素、アンチモンなどの有害性の高い重金属やインジウムなどの稀少金属を構成元素に含まないシリサイド系半導体を用いて、資源・環境リスク対応型の赤外受光素子を開発することを最終目的としている。光通信や夜間モニタリングなどの分野で利用が拡大してきている赤外検出器は、GaAs,InGaAs,InSb,PbS,PbSe,HgCdTe(MCT)など稀少金属や有害金属が構成元素に使われており、その代替え材料の研究は積極的に行われてこなかった経緯がある。 本研究では、クラーク数が大きく、資源量が豊富な元素で構成されるβ-FeSi_2とMg_2Si系材料を用いて波長1.5-5μm域で使用できる赤外受光素子の開発を目的に研究を進めている。本年度はβ-FeSi_2のホモエピタキシャル成長とMg_2Si系のショットキー接合を中心に研究を進め以下の成果を得た。 ○基板の前処理方法を見直し、平坦生が高いβ-FeSi_2基板表面を再現性良く得られるようになった。 ○β-FeSi_2基板表面では、Siが主に自然酸化するため、超高真空中で熱処理で自然酸化膜を除去すると表面で局所的にSiが不足し、これが表面に異相を析出させる可能性が高いことがわかった。 ○分子線エピタキシーの際のFeとSiの供給比を、Fe:Si=1.0:2.0の比率で制御することで平坦生が高いホモエピタキシャル膜を得ることに成功した。 ○n形Mg2Si単結晶基板と金属電極との関係を調べ、Auでショットキー接合が得られる事を明らかにした。
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Research Products
(16 results)