2009 Fiscal Year Annual Research Report
ローカルリモートセンシングによる浅海域海象計測と海底地形・流体運動相互作用の解明
Project/Area Number |
20360221
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
出口 一郎 Osaka University, 工学研究科, 教授 (00029323)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河口 信義 神戸大学, 海事科学部, 教授 (90234690)
荒木 進歩 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (80324804)
有田 守 大阪大学, 工学研究科, 助教 (80378257)
|
Keywords | 離岸流 / 沿岸流の収束 / ホットスポット / リップチャン / 正(負)のフィードバッ |
Research Abstract |
出口、有田、荒木は、鳥取県浦富海岸でGPSを用いた海底地形計測と海象計及び5組の圧力センサー及び電磁流速計を用いた水位変動と流れの計測を行った。計測器群は、離岸流が発生すると予想されたほぼフラットな海底面に設置したが、設置後4日目に設置点周辺に沿岸流が収束するホットスポットが形成され、強い離岸流が発生し、この後2日間この状態が継続し、リップチャンネルが形成される過程をとらえることができた。2007及び2008年度は、リップチャンネルの消失過程の計測を行うことができた。発生した最大の離岸流速は1.2m/sに及んだ。 河口は,GPSブイにより浅海域におけるローカルな波浪情報の精密計測を実施し、加えて新たにGPSアレーアンテナを用いた波浪計測システムの構築および基礎的なシステム評価を行った。 これらの結果より、入射波とそれによって生ずる海浜流・海底地形変動の間に正のフェードバックを生ずる漂砂移動が生ずる場合は、海底地形(リップチャンネル)は増幅(発達)し、負のフィードバックが生じた場合は海底地形の平滑化(リップチャンネルの消失)が生ずることが分かった。このようなフィードバックの発生を予測するためにはは、少なくとも砕波帯幅の5倍~10倍程度の広がりをもった範囲での波浪変形を考える必要があることも分かった。
|
Research Products
(3 results)