2009 Fiscal Year Annual Research Report
巨大地震に対する超高層建築物の耐震余裕度評価法と耐震性能向上技術
Project/Area Number |
20360254
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上谷 宏二 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (40026349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 晴幸 東京理科大学, 理工学部, 教授 (20339112)
河野 昭彦 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (60136520)
田川 浩 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (70283629)
荒木 慶一 京都大学, 工学研究科, 准教授 (50324653)
永野 康行 福井工業大学, 工学部, 准教授 (00410374)
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Keywords | 巨大地震 / 超高層建物 / 幾何非線形 / 時刻歴応答解析 |
Research Abstract |
超高層建物の耐震性評価:巨大地震に対する20層制振ブレース付鋼構造超高層建物の耐震性評価を行った。その結果、長周期領域で150cm/s程度のフラットな応答速度スペクトルを持つ模擬地震動に対しては、制振ブレースのエネルギー吸収効率を高めるために主体骨組の剛性を低下させると、P-Delta効果の影響により下層部で一方向へ変形が累積し、大きな残留変形が発生する傾向が強くなることを明らかにした。また、名古屋三の丸地区で想定される特定周期帯で卓越した応答速度スペクトルを持つ長周期地震動の下では、現実的な設計を行った解析モデルでも、波形を2割程度増幅させると下層部における一方向への変形累積が顕著になる場合があることを明らかにした。 シミュレーション環境の整備:繰り返し荷重下での角形鋼管とH形鋼の局部座屈挙動、RC構造とSRC構造のコンクリートの圧壊や鉄筋あるいは鉄骨の局部座屈挙動、および円形CFT、角形CFTの局部座屈とコンファインドされた充填コンクリートの圧壊挙動の実験を表現できるファイバーモデル要素を特定し、典型的な多層の鉄骨骨組、RC骨組、SRC骨組、CFT骨組の実験結果のシミュレーションを行い、ほぼ良好な一致を見た。 耐震性向上策の開発:過大変形を抑止する変位制御型ブレース部材にテンションロッドを適用し繰り返し載荷実験を通じて性能を確認した。架構のエネルギー吸収性能を高めるためU形ダンパーを検討した。
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Research Products
(11 results)