2008 Fiscal Year Annual Research Report
高専・中学校の連携による環境気象情報ネットワーク構築に関する試験的研究
Project/Area Number |
20360266
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
赤坂 裕 Kagoshima National College of Technology, 校長 (20094112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芝 浩二郎 独立行政法人国立高等専門学校機構・鹿児島工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (40178893)
豊平 隆之 独立行政法人国立高等専門学校機構・鹿児島工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (20227664)
井川 憲男 大阪市立大学, 生活科学部, 教授 (80398411)
永村 一雄 大阪市立大学, 生活科学部, 教授 (60138972)
二宮 秀與 鹿児島大学, 工学部, 教授 (50278058)
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Keywords | 気象観測 / 気象データ / 双方向通信システム / データ処理 / 理科教育支援 |
Research Abstract |
平成20年度は研究の初年度であり、鹿児島高専と周辺中学校のネットワークを構築する前段階として、以下のような、簡易気象観測機器類の調査、簡易気象観測機器と基準観測機器との比較測定、データ取得プログラムの開発、中学校のネットワーク環境の調査等を実施した。 1.気温、相対湿度、風向・風速、降水量、日射量、気圧等の気象要素を測定できる各種簡易気象観測機器を調査し、安価で性能がよく、無線が使える観測機器としてデジタル百葉箱とウエザーバケットを選定した。 2.大阪市立大学において、簡易気象観測機器としてのデジタル百葉箱(センサー部はウエザートランスミッターWXT510)、ウエザーバケット、及び大阪市立大学所有の基準気象観測機器(first class, secandary standardの気象観測機器類)との比較測定を行い、2つの簡易測定機器の各種センサーの性能を確認した。その結果、温度、相対湿度、風向・風速についてはどちらの簡易機器のセンサーも妥当な性能を有することが確認できた。しかし、ウエザーバケットの日射センサーについては基準日射計とのかい離が大きいためこのままでは使用できず、比較的安価で性能のよい日射計として、second classレベルのもの(EKO MS-602, Kipp &Zonen CMP-03, Delta OHM等)を別途接続する必要があることがわかった。(WXT510には日射センサーはない。) 3.デジタル百葉箱は、センサー部としてのWXT510とデータロガー部としてのArmadillo-220より構成されているが、WXT510には日射センサーを持たないため別途追加する必要がある。そのため、鹿児島高専においてWXT510を建物屋上に設置して屋内のArmadillo-220とRS-232Cケーブルで接続し、WXT510からArmadillo-220に入ってくるデータの構成を解読した。これにより、日射計を屋上等に設置してWXT510と共にArmadillo-220に接続することにより、日射の観測を追加することが可能となった。 4.鹿児島県内の中学校のインターネット環境等について調べた。ホームページを開設している中学校は269校中166校。市町村の教育委員会のドメインが多く、インターネット接続数は不明である。管理を外部委託していると考えられ、その場合、Firewallに穴をあけるのは不可能である。このような環境下での、高専と中学校とのネットワークの構成方法を検討した。有力な方法として、中学校のIPアドレスを一つ使用し無線アクセスルーターを経てメールでデータを送受信する方法があるが、この方法では中学校内で観測機器にアクセスできないという問題もある。
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