2008 Fiscal Year Annual Research Report
水・グリーンケミストリーによる太陽スペクトルに整合した光機能性窓材料の創製
Project/Area Number |
20360292
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
石黒 孝 Tokyo University of Science, 基礎工学部, 教授 (10183162)
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Keywords | 高効率太陽光発電材料・素子 / 光物性 / 自己組織化 / 水熱反応 / グリーンケミストリー |
Research Abstract |
平成20年度には本研究費により、ターボ分子ポンプを購入し、昇温脱ガス分析システムの設計・製作を行い、水酸化物試料の脱ガス特性を測定した。また高屈折率膜成膜のために既存の二元スパッタ装置にターボ分子ポンプおよびマスフローコントローラを購入・装着し、酸化チタン膜および酸化亜鉛膜の成膜予備実験を行った。 一方で、既存の三元スパッタ装置により、アルミニウム、亜鉛、マグネシウムそれぞれの単体ターゲットを用いて成膜を行い、水熱反応を実施し、光学特性、構造評価を行った。 アルミニウム、亜鉛は大気圧下95℃の超純水中で反応させることで透明膜へ変化した。アルミニウム膜は水酸化アルミニウム膜へ改質されたが、亜鉛膜は直接、酸化亜鉛膜に改質されることが初めて明らかになった。マグネシウムの場合は水中では膜が消失してしまったので、超臨界水実験装置を用いて、水蒸気中で水と反応させた。その結果、透明化し水酸化マグネシウム膜へ改質されることが分った。これらの実験で、両性金属膜と水との反応は容易に行うことができて、可視光領域で透明な膜に改質できることが分った。膜厚を適切にえらぶことによりガラス基板自体よりも高い透過率を実現できることも判明した。 以上のように20年度は次年度に向けた準備と、対象金属膜ごとの水熱反応における基本的な知見を得ることができた。
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Research Products
(3 results)