2008 Fiscal Year Annual Research Report
低温プラズマ表面ナノ構造制御による高感度可視光応答性を示す新規複合化光触媒の創製
Project/Area Number |
20360338
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Research Institution | Kitakyushu National College of Technology |
Principal Investigator |
山田 憲二 Kitakyushu National College of Technology, 物質化学工学科, 教授 (80101179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松嶋 茂憲 北九州工業高等専門学校, 物質化学工学科, 教授 (80229476)
中村 裕之 北九州工業高等専門学校, 総合科学科, 教授 (70172434)
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Keywords | 低温プラズマ / 光触媒 / 可視光 / 表面 / ナノ構造 / ドーピング |
Research Abstract |
光酸化系半導体と光還元系半導体を複合化することにより、可視光による二段励起が可能となる高感度化光触媒を創製することを目的として、候補となる光酸化系半導体と光還元系半導体の開発研究を行い、以下の成果を得た。 1. 光酸化系半導体 マグネトロン窒素プラズマ処理により、酸化チタン薄膜への窒素ドーピングによるTi-N結合が優勢的に形成されることを明らかにした。窒素ドーピングに伴って、酸素欠陥も形成されるが、空気中473Kで熱処理することにより、酸素欠陥を消失させTi-N結合を残存させることが可能であり、可視光応答性が向上することを明らかにした。バンドギャップ狭窄化した遷移金属ドープ酸化チタン薄膜の調製法は確立したので、プラズマ窒素ドーピング処理と組み合わせることにより、光酸化系半導体のバンド構造制御の可能性が明らかになった。 2. 光還元系半導体 (1)タンタル窒化物半導体:ペンタエトキシタンタル/窒素混合ガスを用いて、酸化チタン微粒子表面上にタンタル窒化物層が形成できることを明らかにした。窒素雰囲気で熱処理することにより、プラズマCVD処理酸化チタン微粒子の可視光応答性が向上することを明らかにした。この可視光応答性向上の要因として、熱処理に伴って酸化チタンへの炭素ドーピングが起こることが考えられる。(2)Cu-Bi酸化物半導体:CuBi_2O_4よりも長波長の可視・赤外光吸収を示すCu_xBi_yO_zを見出し、またプラズマスパッタリングによりCu_xBi_yO_z薄膜を作製できることを明らかにした。以上の(1)及び(2)の成果により、光酸化系半導体表面に光還元系半導体層を形成させた複合化光触媒が調製できる可能性を明らかにした。
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Research Products
(8 results)