2010 Fiscal Year Annual Research Report
低温プラズマ表面ナノ構造制御による高感度可視光応答性を示す新規複合化光触媒の創製
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20360338
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Research Institution | Kitakyushu National College of Technology |
Principal Investigator |
山田 憲二 北九州工業高等専門学校, 物質化学工学科, 特任教授 (80101179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松嶋 茂憲 北九州工業高等専門学校, 物質化学工学科, 教授 (80229476)
中村 裕之 北九州工業高等専門学校, 総合科学科, 教授 (70172434)
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Keywords | 低温プラズマ / 光触媒 / 可視光 / 表面 / ナノ構造 / ドーピング |
Research Abstract |
光酸化系半導体と光還元系半導体を複合化することにより、可視光による二段励起が可能となる高感度光触媒を創製することを目的として、平成21年度に引き続いて光酸化系半導体/光還元系半導体複合化光触媒薄膜・微粒子の開発研究を行い、以下の成果を得た。 1.複合化光触媒薄膜 WO_3微粒子薄膜表面にアセチルアセトナト銅によるプラズマCVD層を形成させた。プラズマCVD前後で可視光吸収端は殆ど変化しなかったが、光触媒作用の可視光応答性は増加したことより、可視光励起電子がCVD層中のCu(II)を直接還元し、多電子還元機能が発現することが明らかになった。これより、同様のプラズマCVD層を形成させたTiO_2微粒子薄膜において、多電子還元機能により可視光応答性が発現することが確証できた。 2.複合化光触媒微粒子 Nbドープ酸化チタン微粒子を窒素プラズマ処理することにより調製されたNb・窒素コドープ酸化チタン微粒子は可視光吸収を示すが、可視光応答性は殆ど示さなかった。しかしこれにCuBi_2O_4微粒子を複合化させると、可視光応答性が発現したことより、Nb・窒素コドープ酸化チタン微粒子の伝導帯の光励起電子がCuBi_2O_4微粒子の価電子帯に移動して正孔と結合し、コドープ酸化チタン側で酸化反応、CuBi_2O_4側で還元反応が起こることが明らかになった。このような可視光二段励起によるZ-スキームの発現は、WO_3微粒子とCu_xBi_yO_z微粒子の複合化においても確認した。したがってNb・窒素コドープ酸化チタン微粒子に、ペンタエトキシタンタル/窒素混合ガスによるプラズマCVD層を形成させ、373Kの窒素雰囲気熱処理により可視光二段励起による高感度光触媒を創製できることが明らかになった。
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Research Products
(20 results)